カリスマAV男優・加藤鷹が中国、台湾で大スターになっていた「空港でサイン色紙持って出待ちされる」
AV業界で初めて「潮吹き」というジャンルを確立し、それまでメディアの脚光を浴びることがなかったAV男優をメジャーな存在に押し上げた元AV男優・加藤鷹。
ゴッドフィンガーの持ち主として26年半に渡ってAVに出演、総出演本数は1万5千本を超える彼は間違いなく日本一の知名度を誇るAV男優だった。だが、2013年に惜しまれながら現役を引退。それから4年の月日が流れた現在――。
彼はいま、日本のみならず中国・台湾にも活動拠点を広げ、現地で絶大な人気を集めていた。なぜ、加藤鷹は中国市場でウケているのか。そこには中国の情報規制と、性産業事情の文脈がもたらした、彼にオファーしたくなる土壌が整っていた。
彼の「潮吹き」しか知らない多くの日本人のイメージを覆す、現在の加藤鷹の活動に迫る。
――AV業界では、現役を引退した後は監督やプロダクションを経営する人も多いそうですが、引退後の鷹さんの身の振り方はまったく異なると聞きました。いま、台湾や中国で活動をされているそうですね。
鷹:俺がやめると言ったら本当にキレイさっぱりやめるってことだからね。今まで、復帰は一度も考えなかったし、今後もないよ。今は台湾や中国での広告の仕事のオファーが多くなってる。自分でもその影響力の強さには驚いています。台湾桃園国際空港に着いたら、カメラがズラッと並んで、サイン色紙持って出待ちされるからね。
※ ※ ※
特に広告オファーが殺到しているのが、精力増強剤などのサプリメント類。中国・台湾は人口13億人超の市場規模の大きさゆえ、日本人でありながらも、知名度が高い彼の影響力を頼るクライアントが絶えないそうだ。中国や台湾では性ビジネスの広告塔となる”カリスマAV男優”と言えるような存在がゼロなことも大きいようだ。
――ハリウッドスターが来たようなノリですね。
鷹:本当にそれ。特に台湾の熱はちょっと比べ物にならないです。台湾って、中国と違ってTwitterもFacebookもできるので、俺がTwitterで「明日から台湾です」って書き込むと、すぐ台湾のエンタメ専門チャンネルで紹介されるらしいんだよ。
中国版Twitterとして有名な微博(ウェイボー)も最近始めたんだけど、微博で公式アカウント持っている人は一般のタレントよりAV業界のほうが多いんじゃないかな。日本のTwitterは大人全員が見てもせいぜい1億人だけど、中国は規模が全然違って、及びもつかない分母があるから、ないがしろにできるもんじゃない。
※ ※ ※
その市場規模の違いは、彼のSNSのフォロワー数を調べれば一目瞭然だ。2017年7月31日現在の加藤鷹のTwitterのフォロワー数は2736人に対し、微博のフォロワー数は22万4938人。100倍近い差がついている。たとえ日本人と言えども、中国で一度ブレイクすれば、日本とはケタ違いな市場を掴むことができる。つい最近も、中国のSNSで絶大な影響力を持つインフルエンサー女性のジャン・ダーイーさんが、一年で50億円稼いでいることが話題になったばかりだ。
――現地でのご自身の人気ぶりにはいつごろ気づきましたか?
鷹:この6、7年って感じかな。日本で男優をしていた頃から「香港で鷹さんのことを知らない人はおじいちゃんおばあちゃんくらいで、みんな知っていますよ」と話には聞かされていたけど、実際に行くまでは全然実感なかった。
でも、現地に行ってみたらヨボヨボのタクシーのおじいちゃんにまで「お前、加藤鷹か!?」って言われて。向こうではメシ食いにいっただけでも50人くらいに声かけられて、全員と写真撮らないと帰れないこととか日常茶飯事。中国語では“加藤鷹”のことを「ジャダイン」って呼ぶんですけど、「ジャダイン!ジャダイン!」って指さされる(笑)
「空港に着いたら、サイン色紙持って出待ちされる」

中国でのSNSの影響力は日本の約100倍
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1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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