一度辞めると再就職先がない…地方在住・20代の悲鳴
次の本橋良樹さん(仮名・22歳)も地方で苦しむ一人だ。
「工場などでバイトをしながら就活をしていますが、採用はゼロ」
新潟県の高校を卒業後、そのまま地元のエンジン工場で契約社員として働くが、体を壊して離職。現在は趣味である車の運転を生かしたいとトラック運転手を目指し、就職活動をしてはいるが……。
「書類審査で落とされることがほとんどです。正直、就職活動を始めたときは2年以内には仕事が決まるだろうと思っていました」
本橋さんもまた、東京での就職を夢見てもがき続けている。
「今は実家暮らしなので両親からも『就職活動は?』と聞かれるたびに申し訳なさで精神的にキツくなってしまって。とにかく東京で一人暮らしがしたいのですが、仕事が見つからない以上、そんなお金もなく、ここにいるしかない」
ビッグイシュー基金が2014年に発表した調査報告書によると、未婚で年収200万円以下の20~30代の約8割は実家に住んでいるという。本橋さんのような若者は日本全国、至るところにいるのだ。
― [若者の貧困]どん底ルポ ―
1
2
この特集の前回記事
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ