更新日:2019年01月18日 15:38
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将棋「次の一手」大募集~あなたの対局をプロ棋士が診断~

さくら では、こちらの7七桂を相手にせず、ここでも5七銀とされたらどうですか? 高野 それなら6五桂と跳ねて桂馬を取ります。6八の角が取られても同金とすればやはり2枚替えです。 さくら なるほど……。それに離れていた金が囲いに寄って形もよくなっていますね。 岡部 おまけに跳ねた桂馬が、6二銀、8一飛、5三桂成も見せていて攻めも続きますしね。 さくら いいことだらけ(笑)。 高野 ずいぶん昔になりますが、「芸能人は歯が命」というCMがありましたよね。 岡部 ありました、ありました。ずいぶん流行りましたよね。 高野 そのとき将棋界では、「振り飛車党は左桂が命」という言葉が流行ったんです。 岡部 なるほど(笑)。 高野 左の桂馬が使えるようになると、振り飛車党としてはレベルがひとつ上がるので、うまく活用できないか念頭においていただければ。ただちょっと難しいですけどね。 さくら 左桂……。うまく使えるようになりたいです。 高野 そして桂馬を手持ちにすると、楽しみなのが2六桂です。 さくら 次に3四桂と跳ねて角金の両取りが狙えますね。 高野 もちろん後手も2五銀と「桂先の銀」で守ってきますが、銀を打たせていますよね。 どこにでも打てた銀をここに釘付けにしているだけでも大きなプラスです。(将棋「初段になれるかな」会議 第5章差がないときは攻め急がない~級位者の「次の一手」~より) 岡部 改めて見ても、とてもわかりやすいですね。 さくら 教えてもらうと「なるほど!」と思いますよね。指しているときは気づかないのに。 岡部 先生は、この局面をパッと見ただけで、こんなに話せるからすごいですよ。 さくら しかも先生、相当飲んでたのに(笑)。 高野 まさに酔拳です(笑)。 岡部 わはは。それで今回、さくらさんが指導してもらったような「次の一手」を、読者のみなさんから募集したいと思います。 高野 みなさん「次はどう指せば良かったんだろう」という局面を写真に撮って送ってくださいね。 岡部 「将棋ウォーズ」や「将棋クエスト」といったアプリの画面をキャプチャーしてもいいですし、盤面を撮ってもらってもいいですよね? 高野 もちろんです。友達との対局や、おじいちゃんとお孫さんの対局なんかでもいいですよ。ただし、持ち駒もちゃんと映るように撮ってくださいね。 岡部 それでその写真をツイッターに「#将棋初段になれるかな会議」というハッシュタグとともにアップしてください。もちろんメールでも結構です。アドレスはこちら⇒qspa@fusosha.co.jp。タイトルに「将棋初段になれるかな会議 次の一手係」とお書きください。応募締め切りは、2018年12月28日いっぱいとさせていただきます。 高野 最低でも5局は答えたいと思っていますが、選ばれなかった方はご容赦くださいね。 岡部 そして後日、その回答を日刊SPA!でアップしていきます。 さくら 自分が勉強になるだけでなく、みんなの参考になるところがこの企画のいいところですよね。 高野 たくさんご応募、お待ちしています! 【試し読み】『将棋「初段になれるかな」会議』 将棋「初段になれるかな」会議 試し読みはこちら 購入はこちら高野秀行(たかの ひでゆき) 1972年横浜市生まれ。中原誠十六世名人門下。日本将棋連盟六段。「経堂こども将棋教室」などを主催し、広く子どもたちに将棋を教える。明治大学、國學院大学で将棋に関する講座も担当。著書に『こどもをぐんぐん伸ばす「将棋思考」』(ワニプラス)などがある。 岡部敬史(おかべ たかし) 1972年京都市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務後、ライター・著述家・編集者として活動。著書に『くらべる東西』『似ていることば』『目でみることば』(「おかべたかし」名義/東京書籍)などがある。個人ブログ「おかべたかしの編集記」。 さくらはな。 千葉県出身。漫画家。2013年5月3日に突然将棋を始める。将棋フリーペーパー『駒doc.』にて「将棋好きに成りました!」を連載中。2019年1月より竹書房『本当にあった愉快な話』にて「えりりんと女流棋士の日々(仮)」を連載開始予定。
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将棋「初段になれるかな」会議

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