“藤井四段フィーバー”に「俺の時代が来た」と色めく将棋おじさんが急増中
こんにちは、週刊SPA!将棋記者のサギノミヤ(39)です。将棋の藤井聡太四段が歴代最多連勝タイの28連勝を記録した夜に本稿を書いております。周知のとおり、藤井四段の活躍のニュースは連日のようにメディアを賑わせておりますが、このような現象は“羽生七冠フィーバー”のあった‘95年以来ですから、棋界にとっては、およそ四半世紀ぶりの明るいニュースともいえるわけです。私財を投げうち、赤字の将棋雑誌を発刊し続けた故・団鬼六先生も、草葉の陰で喜んでおられることでしょう。
さて。藤井フィーバーの思わぬ波及効果はプロ棋界にとどまりません。少なくとも筆者の将棋仲間(20名ほどの愛棋家サークル。好きな棋士の大盤解説会に出かけたり、飲み屋に将棋盤を持ち込んで将棋を指したり将棋談義をする暗い集まり)に聞いたところ、明確な変化が起きているようです。
「職場で会話を振られることが多くなりました。『次の藤井クンの相手は強いのか、弱いのか』『なぜ、四段よりも上の高段に勝てるんだ?』『中学生でもプロだから収入はあるのか?』と。将棋ファンに言わせれば偏差値30クラスの簡単な質問ばかりですが、生き字引きのようにすらすらと答えると周囲から『ほほー』『なるほどー』などと感嘆の声が上がるんです。将棋で会話の中心になれるなんて、『俺の時代が来た』って感じですよ。ただ調子にのって『ちなみに、奨励会三段リーグのレベルの高さは~』などとディープな将棋ウンチクを披露したところ、潮がひくように、僕を中心にした輪がほぐれていきましたが……」(37歳・出版・アマ初段)
「通勤電車で移動中、スマホで『将棋ウォーズ』(大ヒットのネット対戦型の将棋ゲーム)をプレイするのが日課なんですが、横見されることが明らかに増えたように思えます。ここぞとばかりに、飛車切りから金で王を挟む必至(次に必ず“詰む”形)を作ると、『ムムムッ』って感じで覗き込んでくるんです。これまで『うへぇー、将棋かよ(笑)』って感じで見向きもされなかったのですが、変われば変わるものですね」(40歳・公務員・アマ三段)
会話の中心になれるだけで「俺の時代が来た」とは、「どんだけ卑屈なんだよ」とツッコミの一つも入れたくなりますが、「勝ち」と「負け」の白黒がハッキリつく将棋は、「自分の存在を全否定された」ような屈辱を負けるたびに味わいます。それは、負けた対局相手に延々なじられて、悔しさのあまり、将棋道場のある8階のビルの窓から飛び降りて「憤死」した人がいることからも明らかです。将棋ファン特有の卑屈さは、そうしたゲーム性からきていてもおかしくありません。
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