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「自分で考ていない人」は権威を鵜呑みにしている

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第88回 医師 私たちは医者や教師といった権威的な職業のアドバイスを鵜呑みにしてしまいます。これはつまり、その人の中で信念になりやすいということです。そして一度、信念になってしまうと、その信念が目の前の現実と食い違っていたり、不都合をもたらしていたとしても、「自分の信念が正しく、現実がおかしい」と我を通そうとして、ますます事態が悪化します。  あるお母さんは赤ん坊に決まった時間、決まった量のミルクを飲ませるように医師から言われました。しかし、家に帰って実際に与えようとすると、赤ん坊がなかなか飲んでくれません。次第に「なんでこの子はミルクをちゃんと飲まないのか」と苛立つようになりました。それがある日、ふと「飲みたくないから飲まないのだ」と気づいて愕然としたそうです。医師の言いつけに従おうとするあまり、自分の赤ん坊のことが見えていなかったのです。  どんな人でも、自分の信念はそれが当たり前に思えます。だからこそ、自分の信念がどう働いているかをチェックしなければなりません。でなければ、私たちは自分で自分をあらぬところへ連れていってしまいます。そして、そのチェックはその人の心の中だけで行われるので、誰も手出しできず、自分で責任を持って行わなくてはなりません。  たとえば、このお母さんの話をアドバイスしたお医者さんのせいにしても意味がありません。医師のアドバイスは核家族かつ夫は会社勤務という状況で、一人で育児をしなければならない母親の負担が、少しでも軽くなるように考えられています。決まった時間に、決まった量のミルクを飲めば、サイクルが生まれて夜泣きが軽減されるからです。
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医師の言葉はあくまでアドバイス
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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