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あなたの行動を決めている「信念」に気づく方法

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第85回

ラーメン 思考の次に必要なもの。それが信念です。信念は心にある「AはBだ」という思い込みです。それは客観ではなく自分の過去、つまり主観によって作られています。

 たとえばラーメンを半分まで食べた時、まだお腹に余裕があれば「もう半分しかない」と感じます。反対にもうお腹が一杯ならば「まだ半分もある」と感じます。どちらも「半分」という客観は同じです。しかし自分の状態によって「もう」や「まだ」という主観は異なります。

 ラーメンは一時的な話題で、信念と呼ぶほど重大ではありません。しかしラーメンに限らず「仕事」や「お金」など長く影響が続くものに対しても、年単位の自分の経験から同じように考えています。そうして自分が当たり前のものとして、「これはこういうものだ」と考えているのが信念です。

 人は自分の信念に基づいて行動しています。ところが大抵の場合、その自分を駆り立てているはずの信念に気づいていません。人は自分の思考は自覚していますが、自分の信念には無自覚です。信念は思考から掘り起こす必要があり、その作業がメンタルレコーディングです。

信念が常に正しいわけではない


信念 もし自分の行動を改めたいのであれば、自分の信念から改める必要があります。たとえば私には「早口」という弱点があり、去年の秋くらいから「ゆっくり話す」のを目標にしていました。

 メンタルレコーディングでは「ゆっくり話す」を「一分間に何十字を目安に話す」という物理では考えません。「なぜ早口で話すのか」という心理で考えます。すると、そこにある信念が見えてきます。私は過去の体験から、心のどこかで「人を変えるのが自分の仕事だ」と考えていました。

 その信念が良くも悪くも行動に作用します。これまではセミナーに集まってくれた人にできるだけ多くを持って帰って欲しくて、早口で多くの内容を伝えていました。ところが自分が聴き手に回ればわかりますが、一度にそんなにたくさん言われてもなかなか吸収できません。早口で多くを相手に伝えることは、相手のためになるどころか、自分が伝えたいメッセージの純度を下げてしまいます。

 この話を友人にしたら、「早口はエゴだ」という結論になりました。この「早口はエゴだ」が「AはBだ」という信念です。「人を変えるのが自分の仕事だ」という信念から、「早口はエゴだ」という信念にシフトすると、自分や誰かが早口で話している時に、その理由が見えてきます。相手のためになろうと話しているのか、それとも自分が話したくて話しているのか。その区別できるようになると、早口になっている時に自然とそのことを思い出して、ゆっくりしゃべれる時間が増えてきました。

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自分がどうしたいのか?

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