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50代で職人から保険営業に転職。最高年収1000万円に

 あなたは自分が70歳まで働く姿を想像できるだろうか? 人生100年時代といわれる今、もはや悠々自適な引退生活など、遠い過去のものになった。  定年後を見据えた60代のキャリアチェンジはどうすべきか。会社員人生の残りが見えたことにより、職場を変えたり独立を目指す人もいる。しかし、すべてが予定どおりにいくとは限らないようで……。 [70歳まで働く]超実践ガイド

前職から準備開始。工場が倒産するも職人から保険営業に

近藤康夫さん(仮名・69歳・保険)の場合  まさにキャリアチェンジに成功したのは、定年を機に保険の個人代理店として独立した近藤さんだ。彼は50代にして経験もツテも一切ない他業種へ飛び込んだという。 「長年、産業機械を製造する工場で、職人としてモノづくりに精を出してきました。武骨でプライドが高い職人や技術者もいますが、実際の工場の技術者は金勘定ができないと役に立ちません。私は金勘定が得意なほうなので、『定年後に何か役に立てばいいな』と軽い気持ちで在職中にファイナンシャルプランナー2級の資格を取ったんです。でもその途端に工場が倒産してしまって。退職金は雀の涙程度でしたよ」  倒産した当時、近藤さんは52歳。60代以降の人生設計をぼんやりと考えだしたばかりだった。 「職人や技術者のなかには、『ツブしが利かないから』と言って、低賃金の同業他社に流れたり、どうしても職人仕事にしがみつき続けた仲間もいます。でも、いいのか悪いのか私には職人としてのプライドがほとんどなかった。結局、無職になって数週間で、大手生命保険会社の面接を受けていました」  生命保険会社を選んだのは、FPの資格を取ったときと同様に、「突き詰めれば、金勘定やコスト削減など、前職に繋がる要素を見つけた」からだという。 「大手生保の営業は『100%受かる』と言われていますが、その大半が1年以内に辞めてしまいます。最初は不安でしたが、年寄りだからこそ人脈だけはある。工場勤務のときに知り合った中小企業の社長さんや役員に声をかけて、生命保険や損害保険を売り込みました。FPの資格もあるので、相談に乗るという形で相乗効果も。年収は最高で1000万円。工場勤務の倍近くになりました」
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60歳定年を機に個人代理店として独立
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