4月は会社にフレッシュな新人たちが入社する季節。「最近の新入社員は…」と上の世代が嘆くのは、昔から繰り返されてきたことだ。

写真はイメージです(以下同じ)
新卒(大卒)が1年で辞めてしまう率は11.9%、約8人に1人にものぼる。そして3年以内に辞める率は31.8%(2018年10月、厚生労働省発表)。
大卒が「3年以内に3割以上辞める」のは20年前から変わらないものの、「え、そんなことで辞めたいの?」という驚きの声は増えているような気もする。
「昨年の新入社員も含めて今の若い子達は、会社を学校か何かと勘違いしているんですよね」
そう語るのは、都内でSEの仕事をする森田タケルさん(仮名・30歳)だ。20代前半の後輩たちに、頭を悩ませているという。
会社を辞めたい理由に愕然
「うちは他の会社とも契約をしていて、中途で新人SEの子達が入社してくることもある。なのでまずは新人研修を行うんですね。僕は研修後に分けられた部署のグループリーダーをしているのですが、そのグループの子のほとんどが20代前半。まだ学生気分が抜けてないというか……。この前も上司からいきなり呼び出されて『森田くん、ちゃんとグループの子達のフォローしてあげている?』と言われたんです」
就業中、グループ内で特に問題は見受けられなかったという森田さん。上司にその理由を訊ねると驚くべき答えが返ってきたという。

「聞くと、僕のグループでS野という24歳の男がいるのですが、そのS野が上司に『会社を辞めたい』と相談したそうなんです。上司がワケを聞くと『
研修で仲良くなった子たちと違う部署になったから』と言ったそうで、そんなこと知るかよ、と思いました。それで上司が『森田くんに相談してみたら?』と言ったら、『森田さんはいまいち頼りにならないから相談に乗ってくれなそうで……』とS野が答えたそうです。
確かにそんなくだらない相談には乗る気はないですけれど、『それを上司に相談するって何考えてんだよ!』と思いましたねぇ。あと、普通、グループのリーダーに対し、『頼りにならない』とか言わないでしょ。結局S野には『何かあったら相談してね』と良い先輩ぶっておきましたが、正直面倒臭そうな奴なので関わりたくないと言うのが本音です」
だが、S野がやらかしたことは他にもあるという。
「電話対応は主に新人が行うのですが、とある客の個人情報を、S野がうっかり別の客に言ってしまったんです。当然、バラされた客は激怒して……。結局、僕が対応することになって平謝りしてどうにか許してもらえましたが、問題はそこからですよ。コンプライアンス違反の報告書を僕が書かなければいけないので、なんだかんだで22時近くまで残業をさせられる羽目に。
まぁS野はその件で減給になったのですが、当の本人は『そんなの聞いてないッスよー(笑)』と反省の色がまるでナシ! コンプラ系に関しては研修で一番最初に教わることなのに知らないワケないだろと呆れましたね……。こちらへの謝罪もないし、どういう教育を受けてきたのか甚だ疑問です」
なんだかS野くん個人へのグチなのでは、という気もするが、他の新人もノリが学生っぽいのだという。たとえばーー。