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調子こいたベンチャー出身24歳が、大企業で通用しなかった理由

 大企業からベンチャー企業に転職したら、使いものにならなかったーーというのはよく聞く話である。決まりごとの多い大企業出身者が、スピード感のあるベンチャーで通用しないことは確かにある。  しかし、実はその逆の事例もあるのだ。ベンチャーから大企業に転職して失敗した男性、吉山さん(24歳・仮名)に話を聞いた。
サラリーマン

※写真はイメージです

ベンチャーでは「俺、仕事ができる!」と絶対の自信が

「大学在学中から、都内のとあるベンチャー企業にインターンとして参加しました。WEBサイトのライターからスタートして、営業企画、広告営業など、いろいろな業務を任せてもらっていました」  吉山さんは当時、自分がやる仕事に絶対の自信を持っていたという。 「僕の父は中小企業のサラリーマンで、毎日クタクタになって帰ってきて、休みの日は一日中寝ている生活でした。そんな父の姿を見て、自分は絶対にこんなダサいサラリーマンにはなりたくないと。仕事に生きがいを見出して、楽しい人生を送りたいなと思って、インターンを経てそのまま自己裁量の大きいベンチャー企業に入社しました。  仕事は大変でしたけど、責任のある仕事を任され、会社の利益アップにもたくさん貢献してきました。部下もたくさんいて、23歳で役職がついたことで、自分は仕事ができる! と完全に調子に乗りました

起業のために「大企業出身」の肩書きがほしくて

 そんな吉山さんは、入社1年が経ったころ転職を考えるようになる。 「組織の歯車的なイメージの強い大企業なんて絶対に嫌だと最初は思っていましたが、福利厚生もしっかりとしていて、ボーナスもかなりの額がもらえることはやはり魅力でした。当時いたベンチャーは、福利厚生など無いに等しい状況でしたから。  あと、僕は将来、自分で起業するという目標を持っていたのですが、今波に乗っているベンチャーの社長たちは大企業出身者が多いんです。やっぱり、元〇〇出身という肩書は、起業したときに大きな名刺代わりになりますしね」  こうして転職活動をスタートした吉山さん。前職の広告営業の経験から営業を志望し、晴れて某建築系大企業に内定した。大学時代の吉山さんの専攻は建築だった。そこで学んだ知識を活かし、将来は建築とITを融合させたサービスで起業をすることを考えていたこともあり、その企業に決めたという。念願叶い営業部へと配属された吉山さん、しかし、意外なところで思わぬ壁にぶち当たったという。
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ビジネスマンとしては失格だった
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