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日本の長者番付50、高卒・短大卒の意外な4人。富豪になるのに学歴はいらない

1億円をお年玉に配る時代の風雲児、前澤友作氏

●早稲田実業高校卒 22位、資産額2220億円 ZOZO 代表取締役社長 前澤友作氏(43歳)

 女優・剛力彩芽との交際、高額な現代アートの購入、実現されるかわからない月旅行への申し込み。そして極めつけは、現金100万円を100名に「お年玉」としてプレゼント。やることなすことすべて話題になり、時に炎上するも、会社の良き宣伝とばかりに精力的に活動する前澤社長。実は、最終学歴は高卒だ。  1993年、早稲田実業の在学中にバンドを結成し、1998年にBMG JAPANよりメジャーデビューを果たす。バンド活動と同時に輸入CD・レコードの通信販売を開始。2000年よりアパレル販売を開始し、2004年より「ZOZOTOWN」をスタートした。東証マザーズ上場を経て2012年に東証一部上場。  貧乏人に現金を配るほど、カネがあり余っている前澤社長だが、昨年末より業績にかげりが見えて来た。原因の一つは、体型を自動測定するというZOZOSUITの失敗。また大手衣料メーカー数社が出店を取りやめ、右肩上がりだった株価も同調するように急降下している。試練の時が始まったか。

初登場の豪腕カリスマ社長 荒井正昭氏

●桐生南高校卒 49位、資産額1030億円 オープンハウス代表取締役社長 荒井正昭氏(54歳)
オープンハウス

オープンハウスはヤクルトスワローズのトップスポンサーで、神宮球場の同社看板にホームランが当たると、その選手に東京の家1軒をプレゼントする(リリースより)

 今年から番付入りを果たしたのは、オープンハウスの荒井正昭社長だ。1997年創業、2013年に東証一部上場と比較的新しい企業である。主な事業は不動産仲介と戸建て・マンション分譲で、「東京に、家を持とう。」のキャッチコピーで知られる。  この荒井社長は「THEベンチャー社長」というべき経歴の持ち主だ。  群馬県出身で大学進学を目指し予備校生として上京。勉強に興味を持てず、21歳のときに司法書士の資格を得る専門学校の学費を捻出するために不動産会社に入社する。営業職を10年務め、年収が2000万円に達したときに独立し、1997年9月に株式会社オープンハウスを設立した。  当初は「センチュリー21」の加盟店としてスタートし、3年で全国1位の売上を達成。これを原動力に土地の調達から施工までを自社で手掛けるようになった。ゼロから一代で成り上がった人物だ。だが急成長には痛みが付きもの。社員の平均年齢は29歳と若く、ニュースサイト「マイ・ニュース」(2019年1月8日)で元社員が営業本位でブラックな現場を明かしている。社員に反旗を翻されなければいいが……。 ===============  ほかにも、かつては大学進学率が低かったこともあり、70代以上の富豪だと高卒の人はいる。  例えば、日本で一、二を争う年収の高さをほこる半導体メーカー「キーエンス」の創業者であり名誉会長の滝崎武光氏(73歳)。滝崎氏も最終学歴は、兵庫県立尼崎工業高校卒である。  また「すき家」でおなじみのゼンショーホールディングスの小川賢太郎氏(70歳)は、東大中退だ。  億万長者になるチャンスは必ずしも学歴とは比例しない。富豪リストをよく観察すると意外な素顔が見えてくるだろう。 <文/西澤まどか>
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