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オートレース平成のベストレース…廣瀬勝光の挑戦と大歓声を受けた鈴木幸治

 もう一人、平成ベストレースを聞いてみた。オートレースの予想を面白く個人でツイッターやネット配信にて活動している「ちろ」氏だ。こちらは平成19年のG1プレミアプカップ優勝戦だ。

鈴木VS岡部! 平成19年(2007年)06月10日伊勢崎オートG1プレミアカップ優勝戦

ちろ氏推薦は平成19年伊勢崎オートG1プレミアカップ優勝戦で見せた地元A級レーサーの気迫

平成19年(2007年)06月10日伊勢崎オートG1プレミアカップ優勝戦  こちらはG1タイトル戦でS級だらけのメンバーの中、勝ち上がった地元ベテランが繰り広げた気迫のレースだ。 「名勝負があり過ぎて迷ったのですが、1位は平成19年のプレミアムカップの優勝戦です。ただ1人A級、なおかつ0オープン戦(※スタート位置の距離ハンデはないこと)で7枠という厳しい状況(※ハンデ差がなくても8車横並びのため外枠ほどコーナーまで遠くなる)の中、捌いて捌いて最後に岡部聡とやり合って勝った鈴木幸治のレースが感動ものです」(ちろ氏)
 残り4周時点で2番手に上がった鈴木幸治は逃げる岡部聡を残り3周の3コーナーで一旦は捕まえる。地元のA級選手が前を捉えたことで場内は大歓声へ。しかし差した勢いから直後の4コーナー出口で流れ岡部に再度差し返されて残り2周。そこからも最終周回までぴったりマークし、最後の3~4コーナーで再度差し切ると流れる車を抑え、ゴールを先着してみせた。 「これがG1初優勝(※その後、鈴木選手のG1優勝はなし)となった鈴木幸治選手には車券の的中いかんに問わず、地元の観客から大声援が起こりました。それは地元の選手が優勝したからだけではありません。弟子である高橋貢選手が優出できず、周りはみんな岡部が優勝すると思っていたと思っていた中で、枠番も悪く厳しい状況であった中で優勝できたからです。ですから伊勢崎ファンの人間なら誰もが賭けであることを超えた感動をしたのだと思います。 レース後の優勝インタビューで鈴木選手は『ファンの声が無かったら岡部の内には入れなかった』というコメントでした。とても印象に残ってますね」(ちろ氏)

最高峰SGでなくても常に名勝負が生まれるのがオートレース

 ネット上でオートレースを伝える2人からは、最高峰のSGではなく一般戦とG1戦を平成ベストレースとして選定してもらった。しかし、これは決して通ぶっているからではないという。 「最高峰の技術者が集まるグレードレースなら観たことがあるという方々は、いらっしゃると思います。確かにそれも面白いですが、それ以上に前評判やハンデに彩られた『一般開催』たちにこそ、逆転・激戦の面白さが際立ち、その景色にオートレースはとてもマッチすると思ってますので、グレードレースでなくても是非足を運んで頂きたいです」(DJトミー氏)  本当に熱い闘いはSGなどのグレードレースではなく、実は平場の一般レースで生まれるのかもしれない。 【ちろ氏】 オートレースの面白さをSNSやツイキャス配信などで伝えるオートレース配信者。
DJトミー氏

DJトミー氏

【DJトミー氏】 ミュージシャン、オートレース解説者。車券販売サイト『Gamboo』のオートレース解説や、FM KITAQの音楽番組『北九ロック REAL RADIO』にも不定期に出演している。 <聞き手・文/佐藤永記(シグナルRight)>
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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