「楽天」に未来はあるか?もはや通販の会社ではない/馬渕磨理子
この数年、楽天で増えてる「のれん」ってなんだ?
楽天有価証券報告書より作成。のれんは、企業買収時の取得原価から、減損損失累計額を除いて測定
【楽天ののれんの推移】
2013年 1078億円
2014年 1422億円
2015年 3636億円
2016年 3694億円
2017年 3584億円
2018年 3568億円
のれんの額が年々増加しているのがひと目でわかりますよね。
この「のれん」、買収した事業がうまくいっていない場合は、PLに減損処理(減損処理とは、M&Aの効果が想定よりも得られない時に行います)を計上しなければならないのです。
しかし、その後の楽天の業績は順調に回復しています。
2017年度一期目には純利益を黒字に戻し、減損損失計上の額も2017年時点では、ほぼなくなったことから利益を押し上げています。「のれん」の額は年々増加していますが、減損損失は抑えられているのです。
ここから先は、買収事業と、既存の事業とのシナジーが強化されことによる快進撃が期待されます。具体的に言えば、好調な楽天証券や楽天銀行と、買収したフリマアプリ「フリル」とのお金の連携はすぐに思い浮かぶでしょう。
PLとBSを見るだけで、ここまで企業のイメージは変わるもの。
経営者の資質のみに着目するのでもなく、PLとBSという無機質なグラフだけとにらめっこするのでもなく、その両者を観察することで「気になる企業の未来」はクリアになっていくのです。
―[あの企業の意外なミライ]―
経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi
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