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Uber Eats配達員の運転マナーが酷い。被害者たちから怒りの声が続々

自転車愛好家から怒りの声が噴出

 読者の中には「ウーバーイーツの配達員=自転車好きのロードバイク乗り」というような認識を持っている人がいるかもしれない。  しかし、自転車評論家の疋田智氏は、それは違うという。 「そもそもあの大荷物を背負ってロードバイクには乗れませんし、自転車好きなら車道逆走はしないでしょう。ところがその一方、時折、ネット上にウーバーの広告が流れますが、その映像中の配達員ですら、交通ルールを理解していないありさま。正直、彼らと僕らのような自転車乗りを一緒にされるのは心外です」  ウーバー配達員の危険運転が目立つ理由の一つに、疋田氏は“若者の車離れ”を挙げる。 「今は免許をとらない若い人も多いようですが、免許がなければ車がどういう動作をするのか、どの進行方向に進むのか、あるいは標識の見方や交通マナーを知るべくもありません。本来なら、ドイツやデンマークのように、自動車教習所だけでなく学校でも交通教育をしっかり実施すべきなんです」  同時に疋田氏は、ウーバー社に対しても、配達員へのよりいっそうの教育が必要だと語る。 「もし事故が起きた場合、個人事業主である配達員の責任となり、ウーバー社の責任問題にはなりません。しかし、タクシーやバスなど、公道でビジネスを展開する企業には、ドライバーに交通ルールを遵守させるという責務があります。ウーバー社には今以上に配達員の教育の徹底を望みます」  ウーバーの配達員の運転だから安全で安心……そんな自転車乗りの模範をウーバーは目指してみてはいかがだろうか。 自転車

自転車と道路交通法

 ウーバーイーツ配達員による危険運転の多くは、法的にも交通違反に該当するものばかりだ。  自転車は、道路交通法では「軽車両」と規定されているため、違反すれば罰則を伴う。軽車両とは、エンジンやモーターを持たない乗り物を指し、自転車、リヤカー、馬車、人力車などが該当する。  しかも自動車とは違い、軽車両は青切符(交通反則通告制度)の対象外なため、違反切符が切られる場合はすべて「赤切符」となってしまうのである。  具体的な罰則としては、たとえば「信号無視」「車道の路側帯を逆走(右側通行)」「交差点などで一時停止しない」などは「3月以下の懲役または5万円以下の罰金」。「轢き逃げや当て逃げ」は「1年以下の懲役または10万円以下の罰金」となっている。 【疋田 智氏】 通勤に自転車を使い続ける“自転車ツーキニスト”を名乗る自転車評論家。NPO自転車活用推進研究会理事。著書に『自転車の安全鉄則』(朝日新書)などがある <取材・文/週刊SPA!編集部>
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