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幼稚園児が万引き、買取額が不満で暴れる女性…古本屋店主が嘆くモンスター客

発売日と見た目だけで査定する日々

 なんともひどい話だが、実はこうした、ある意味“わかりやすい人”はまだマシだった。 「今まで買取をしてきて一番びっくりしたのが、20代前半ぐらいの大人しそうな女性の一件です。女性が大量に持ってきた本は、値段が高くつけられるような物は1つもなかったんですよね。それでも他店よりは高いであろう買取金額を伝えたら、最初は静かに『大切にしてきた本ばかりなので、なんだかショックです』と言われたんです。  では、金額がある程度つく本だけの買取にしましょうかと提案したのですが……そうしたら女性は、鬼のような形相に変わり、『私は○○(男性名)に捨てられたから、大切な物も全部処分しないといけないの!! あんたに私の気持ちがわかるの!?』と言って、暴れ出したんです。さすがに警察を呼ぶしかありませんでした」  自分の店が泥棒市場状態になっていることに嫌気のさした中村さんは、1冊1冊をていねいに査定して買取すること自体がイヤになってしまった。今は高価買取リスト以外の商品は、発売日と見た目だけで査定しているという。 古本 「以前は、どんなに古くてボロボロな本だとしても、価値があればそれ相応の値段をつけていたんですけどね……そのことをわかって、『中村さんのお店だからこそ買取してもらいたい』と言ってくれているお客さんたちもいました。それが今では、店の商品をAmazonに出品して、売れた本の梱包と発送ばかりをしています」  自分の理想の古本屋とは大きく違う店になってしまいました、と寂しそうに笑う中村さん。時代の変化とともに、ネットでの売買が中心となることは仕方がないことなのかもしれない。しかしながら、商品の価値がわかる人が経営する店舗が、一部の悪質な客のせいで機械的な査定方法しかできなくなるというのは、なんとも残念な話である。<取材・文/関圭一>
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