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ウィスキー好きならチャレンジしたい「ボトラーズ」の魅力

― 第59回 ―  一般的に、ウィスキーと言えば蒸留所が作って売っているブランドで認知され、オフィシャルボトルと呼ばれています。「マッカラン」や「アードベッグ」、「山崎」などがそうです。蒸留所名と同じブランドも多いですが、もちろん別名の商品を出していることもあります。  一方ボトラーズウイスキー(以下、ボトラーズ)は、ボトラー(瓶詰め業者)がまず蒸留所などから原酒を樽ごと買い、自社で瓶詰めして販売します。通常、オフィシャルのウイスキーは、味を統一させるために多数の樽を混ぜて作っています。同じ原酒を入れても、樽や置いてある場所、気候などによって年数を経るごとに大きく味がかわってくるためです。ボトラーはいろいろと試飲して、コレと判断した樽を購入します。

オフィシャルボトルにはないボトラーズの魅力は?

 ボトラーズは、自分の好きなタイミングで瓶詰めをして販売できます。そのため、若いウイスキーを購入して、自社の倉庫で寝かせてから、長期熟成ものとして売ることができます。もちろん、蒸留所などから樽を購入し、そのまま瓶詰めして自社ブランドのボトラーズとして売ることもできます。複数の原酒をブレンドして、ブレンデッドウイスキーにすることも可能です。  倉庫で寝かせる際、樽を変えることもできます。ホワイトオークで12年熟成させたオフィシャルの樽を購入し、シェリー樽に移し替えて3年熟成させてから販売する、というのもありです。オフィシャルのウイスキーは加水してアルコール度数を43度前後に調整していますが、ボトラーズであれば樽出しで55~65度で販売することもできます。オフィシャルではあり得ない、味や熟成期間の製品を楽しめるのがボトラーズの大きな魅力です。

一番左がロングモーン16年のオフィシャル、その右がゴードン&マクファイルのロングモーン1967年蒸留です。その右2つも、同じくゴードン&マクファイルのボトラーズです

 樽は大きさにより50~400本くらいの容量があり、どちらにせよほとんどが限定品になります。もちろん、レアなのですが、同年代のオフィシャルと比べるとそこまで価格が跳ね上がることもありません。ブランドによっては安くなっていることもあります。  例えば、筆者は結婚式で生まれ年のウイスキーをそれぞれの両親にプレゼントしました。しかし、1972年蒸留のオフィシャルシングルモルトウイスキーはとてつもない価格になっています。マッカランなら50万円くらいしてしまいそうです。しかし、ボトラーズであれば、微妙にマイナーなウイスキーの45年熟成であれば一桁万円で手に入ります。さらには、オフィシャルウイスキーをリリースしていない蒸留所のウイスキーを詰めたボトラーズもあります。
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はじめてボトラーズを楽しむ際の注意点
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