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元朝ドラ女優のグラドルが、貧乏生活からヤフオク起業で逆襲するまで

 アジア経済界で活躍している1987年生まれの若き女性実業家・高橋ゆづきという女性がいる。この名前に、ピンと来る人もいるかもしれない。彼女はかつてNHK朝の連続テレビ小説『すずらん』や『キッズウォー3』にレギュラー出演し、イエローキャブ所属でグラビアアイドルとして活動していた芸能人だった。 高橋ゆづき そんな彼女は今や貿易・物販関連事業等を展開する会社・OneAsia株式会社を設立、CEOに就任し国際事業家として主にアジアを舞台に年商1億円を稼ぎ出すまでとなった。現在はセミナーや講演会を年に100本以上こなし、世界中を飛び回る忙しい日々を送っている。  だが、そこに至るまでは苦労の連続だったようだ。芸能界を引退後、つい5年前まではその日暮らしの貧しい主婦をしていたのだという。  彼女が事業家となったきっかけは、意外にもあのオークションサービスなのだという――先日自著『笑いながら稼ぐ女』(株式会社かざひの文庫)を上梓した本人に、子役時代のどん底生活から事業家として歩みだすまで紆余曲折をトコトン聞いてみた。 書影_笑いながら稼ぐ

ギャラの明細が通知表代わりの子役時代

「親戚に『安達祐実さんに似てる!』と言われて、その気になって子役事務所に入ったんですが、現実は甘くなかったですね。実家は田舎だったので、いくつも電車に乗り継いでレッスンやオーディションに通っていました。  裕福な家ではなかったので、レッスン費も電車賃もバカにならない。だから、何とかして結果を残そうと39℃の熱があってもオーディションに参加していました。仕事を勝ち取って、ギャラを振り込まれた時は本当にうれしかったです。金額が通知表の点数みたいな」  幼い頃から「ギャラを稼ぐ」という経済活動をしていたことが、今の自分の基になったのだと高橋さんは笑いながら話す。そして、そんながんばりの甲斐あって、彼女は朝ドラ『すずらん』や『キッズウォー3』などの人気作品に出演が決まった。しかし、そのことが私生活では裏目に出てしまう。 『キッズウォー3』では井上真央演じる茜をいじめるリーダー格の女の子・眞弓を演じた。その役柄のせいもあり学校でいじめられることもしばしあったようだ。 「『大して可愛くないくせに』と直接言われたり、上履きに自分の顔だけ燃やされたプリクラが入っていたこともありました。思春期ですから、ありがちですよね。悪口が書かれた手紙も入っていたり……」  気の強い彼女は手紙を突き返すこともあった。だが芸能界入りした当初から、目立ったことをしているのだから多少は仕方がない、と自分に言い聞かせていたという。

お金がない!事務所にナイショのお小遣い稼ぎ

 そして彼女は15歳になって親からの反対を押し切って上京する。東京の小さな事務所に所属し、不動産屋に勧められるがまま麻布十番に住み始めたのだそう。 高橋ゆづき「ギャラは給料制で15万円くらいかな。家賃の9万円をひいたら雀の涙しか残りません。知人の勧めでイエローキャブに事務所を移ってグラビア活動を始めても、給料は固定で同じくらい。本当にお金がなかったですよ。しかも麻布十番に住んでいるから遊びたいじゃないですか(笑)」  しかし、事務所はアルバイト禁止、枕営業も密告が推奨されているほど厳しい。そもそも根が真面目な高橋さんは金銭の援助は考えなかったそう。 「考えたあぐねた結果、思いついたのが『Yahoo!オークション』(現在は『ヤフオク!』)での物販でした」
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成功への道のりは遠かった
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笑いながら稼ぐ女

グラドルから貿易アイドルへ! 波乱万丈のサクセス・ストーリー

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