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中高年サラリーマンの価値を測れる“エア転職”のススメ

 副業、転職、早期退職、定年の70歳引き上げなどで多様化するサラリーマン人生だが、多くの平凡な会社員は「今いる会社で定年まで働き続けたい」というのが本音。その会社に残り続けるためにはどんな努力が必要なのか。延べ4000人以上の中高年の転職支援実績を持つベルコリンズ研究所の代表・佐々木一美氏に話を聞いた。 働き続けていい会社

中高年の転職のプロが語る“エア転職”のススメ

「製品の変革サイクルが遅い大企業や、業績の安定した重化学工業系の企業、公務員などであれば、歓迎されるのは余計な仕事を増やさない社員です。ただ、そんな組織で働ける人はごく一部。その他の企業で求められるのは、当事者意識を持って、課題を解決していく能力を持った社員です。それは転職者にも在職中の社員にも共通して言えますし、その能力さえ持っていれば、中高年でも企業に求められ続けるでしょう」  逆に言えば、今の会社にしがみつきたいという意識で働く社員は、「その時点で失格」なわけだ。 「当たり前の話ですが、会社は事業で利益を上げる目的で存在しており、『しがみつく』という考えには当事者意識が欠如しています」  その当事者意識と課題解決能力を呼び覚ますため、佐々木氏は中高年社員に“エア転職”を勧める。 「一つの会社や業界で長く働いてきた方なら、その課題を認識・言語化し、解決法を提案するポテンシャルを誰もが持っている。ただ、雇用の危機を感じて本気で転職活動をするまで、それを実行できない方が大半なんです。  私は中高年の転職希望者へのコンサルティングで、『自身の業界や転職希望の企業の課題は何なのか』『そこで自分はどんな貢献をできるのか』を認識・言語化する作業を手助けしていますが、同じことは“転職したつもり”でも行えるはずです」  その作業を在職中に行えれば、「現在の企業にもより大きな貢献ができるようになり、出世のチャンスも巡ってくるはず」と佐々木氏。 「もしクビになったら」という想定で自分の経験や能力を見直しておくことは、一つの企業に残り続ける上でも役に立つわけだ。 【転職コンサルタント 佐々木一美氏】 ベルコリンズ研究所代表。40~50代を中心に4000人以上の転職を支援。著書に『成功する40代・50代の転職術』(日本実業出版社) <取材・文/高島昌俊 谷口伸仁 東田俊介 古澤誠一郎 松嶋三郎 イラスト/神林ゆう 撮影/長谷英史(対談)>
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