更新日:2023年04月27日 10:02
エンタメ

鴻上尚史の新作舞台。構想のヒントは「怪獣が怪獣らしくない」円谷プロの特撮作品

まもなく開幕の新作舞台と円谷プロのこと

『地球防衛軍 苦情処理係』が、いよいよ11月2日19時から開幕します。今回は、円谷プロにちょっとだけお世話になっています。 「ちょっとだけ」というのは、円谷プロは、いまさら言うまでもないのですが、ウルトラシリーズの生みの親であり、日本の特撮の歴史を作ったプロダクションです。  当然、いろんな思い入れを持った人達の熱い視線が集まっているので、『地球防衛軍 苦情処理係』だからと言って、有名な怪獣をお借りするわけにはいかないのです。  バルタン星人とかレッドキングとか、それぞれの怪獣に強烈な思い入れを持っている人が多いですからね。僕も、もし、部外者として『地球防衛軍 苦情処理係』を見に行って、有名な怪獣が出ていたら「いいのか!?ジャミラ、出していいのか!?」なんて思うでしょうからね。  なので、著作権が問題にならない範囲で協力してもらってます。どういう協力なのかは、劇場で確かめていただけると嬉しいです。  今回、芝居が芝居なので、「鴻上さん、怪獣が好きなんですか?」とよく聞かれます。  怪獣が嫌いな男性はなかなかいないんじゃないかと思います。  今回、怪獣が何体かとハイパーマンという「自称ヒーロー」が出てくるのですが、怪獣とハイパーマンの殺陣(たて)を作っている時なんて、みんなニコニコしています。  ただ、怪獣が熱烈に好きかというと、ちょっと違います。  僕は『ウルトラマン』をリアルタイムで見ていた世代です。  じつは、その前に『ウルトラQ』という番組がありました。  カネゴンとかペギラ、ガラモンなどの伝説の怪獣を生んだ番組です。知っている人は猛烈に知っています。  円谷さんのイベントで、この前、カネゴンについて熱く語ってきました。  ですが、僕は『ウルトラQ』では、怪獣が暴れる物語より、例えば『1/8計画』のような怪獣が出てこない、または、『カネゴンの繭』のように、怪獣なのに怪獣らしくない物語が好きなのです。
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