「M-1」準決勝は優勝候補が敗退。「大波乱の理由」をユウキロックが徹底解説
―[M-1グランプリ2019]―
12月4日、「M-1グランプリ2019」準決勝が竹芝にあるNEW PIER HALLで行われた。今年はM-1史上初の試みであるライブビューイングも開催し、全国の映画館に多くの方が足を運んだ。私、ユウキロックも例年は会場で観戦していたのだが、今年は仕事の関係で間に合わないことになり、ライブビューイングで観戦。満席の会場は大いに盛り上がっていた。
まず、ここで「M-1グランプリ」の審査基準を確認したい。
審査基準「とにかくおもしろい漫才」
これだけである。たったこれだけだが、これがいちばん大変なのだ。しかし、史上最多5040組の中から選ばれた26組である。全組この審査基準をクリアしている。ならば、何が「準決勝」の明暗を分けたのか? 思いつく要素を書き出してみた。
① 新鮮さ
② 当日のネタの出来
③ コンビ歴
④ 芸歴
⑤ 所属事務所の偏り
⑥ 上積み
⑦ 「『M-1グランプリ』は『テレビ番組』だ」etc.
列挙すれば切りがないが、こういったものの「バランス」は必ず重視されるはずだ。その中でも、昨年の大会、平成生まれの「霜降り明星」が「和牛」「ジャルジャル」「かまいたち」「スーパーマラドーナ」という関西出身の腕の立つ先輩漫才師たちを打ち破り、史上最年少優勝を飾ったインパクトは大きく、そこから始まった「お笑い第7世代」という波が「M-1グランプリ」をも飲み込み、「新鮮さ」が常連組を飲み込むのではないかという懸念はあった。
「波乱が起きるのでは?」
始まる前からそんな空気を感じていた。結果、第1回大会を除く史上最多である7組の初出場コンビが決勝に進出するということになった。
何が明暗を分けたのか?
1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。著書『芸人迷子』
⇒試し読みも出来る! ユウキロック著『芸人迷子』特設サイト(http://www.fusosha.co.jp/special/geininmaigo/)
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