星野源の曲、紅白で放送禁止用語が別の語に置き換えられていた
―[第70回NHK紅白歌合戦]―
今年で5回目の紅白出場となる、星野源(38)。10月にリリースされた新曲「Same Thing」を披露することが決まったが、これがいわくつきの楽曲なのだ。
NHKでの初披露では、ネズミの鳴き声で隠したが…
NHKは“fuck”自体に問題はないとの認識だったものの、海外でも放映されることを配慮しての処置だったという。だとすれば、同じく国外にも流れる紅白での扱いはどのようになるのだろうか? <12月31日夜追記: そこで当日の放送を確認したところ、“fuck”は同じく性行為を意味するスラングの“screw”に置き換えられ、様々な文脈での“クソったれ”を伝えたいという星野の願いは叶えられたようだった。> いずれにせよ、“賭け”に打って出る星野源の勇気には敬意を表したい。
一方で、著書からはアブナい表現を大幅削除
『蘇る変態』は、他人には隠しておきたいような下ネタから芸能人批判に至るまで、星野源のアイデアと精神が凝縮された一冊だ。「女子SPA」にも書評が掲載され、どんな小ネタにも手を抜かない星野のこだわりぶりが伝わる本だと紹介されていた。
ところが、である。そんな表現者たる星野の結晶とも呼ぶべき執拗な描写や単語のチョイスがきれいさっぱり漂白されてしまっているのだから、これは「Same Thing」のFワードなど問題にならないほどの大事件だろう。
たとえば、舞台で共演した女優に向けての一文。<どうだい木南さん、野波さん美人女優のお二人、見てください。俺はいま勃っています。>(『蘇る変態』)は、文庫版では個人名は消え、<稽古場の皆さん、ぜひ見てやってください。私の股間は元気ですよ!>と、やや控えめな表現に変えられている。
さらに、<スポーツニュースの女性アナウンサーの脚を見て「ここ三日間で抱かれたか否かを予想」したりして>(『蘇る変態』)との部分は、発想そのものがカットされ、完全になかったことになってしまっている。
これを正当な軌道修正と見るか、コンプライアンス的な自主規制と見るかは意見の分かれるところだろう。それでも、人を不快にさせることもいとわず全てをさらけ出していた2014年の星野源と、高い意識がにじみ出たドヤ顔でFワードを連発する2019年との星野源を、同一人物と見ることは難しい。
清潔なスターとなった星野源の鬱屈?
―[第70回NHK紅白歌合戦]―
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。X: @TakayukiIshigu4
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