更新日:2023年05月23日 17:43
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柄本時生は入来茉里と結婚。俳優一家・柄本家の“血筋が強すぎる”伝説

弟・時生:兄の元に舞い込んできたオーディションが転機に

 弟の時生は、兄の佑と同じ2003年に、映画『Jam Films S「すべり台」』で俳優デビュー。はじめ、同作のオーディションは高校2年生だった佑に声がかけられたものの、役柄が小学生だったことから、中学2年生の時生に話が回ってきたそうである。  多忙な両親は家を留守にすることが多く、兄弟そろって東京乾電池の劇団員に遊んでもらって育てられていた時生は、俳優という仕事自体は身近に感じていたが、自分で「なりたいと思ったことはなかった」とのこと。オーディションに合格したはいいものの、当初は撮影が嫌でたまらなかったという。  しかし撮影現場へ通ううちに、少しずつ俳優の面白さに目覚めていったようで、虚像の世界をみんなで必死に作り上げるのが好きなのだそうだ。2006年にはNHK大河ドラマ『功名が辻』に出演して好評を博し、2008年には『俺たちに明日はないッス』で映画初主演。2011年には『おひさま』で母・和枝さんと共演を果たしている。  この他にも、数々の人気作品でキラリと光る演技を見せている時生。個性派俳優としての地位を確立しつつあるといえるだろう。

認め合う家族と兄弟の絆

 これまで折に触れて、両親のことを語ってきた柄本兄弟。父親である明について佑は「口下手」、時生は「面倒くさい人」と評している。佑によれば、明から学校での生活やテストの成績について尋ねられたことはなく、映画の話しかしない人なので、あらかじめ映画を観ておかないと会話ができないのだとか。しかし、これのおかげで「映画好きになれて良かった」と感謝しているそうだ。  そして佑は、母・和枝さんの「待つのとがっかりに慣れる仕事だ」という言葉を胸に俳優生活を送ってきたそうで、彼にとって和枝さんは、俳優の師匠ともいえる存在なのだろう。一方の時生は、母について、こんなエピソードを語っている。なんでも、和枝さんが突然「ここに置いてあったものがない」と言い出し、そのことについて時生が知らないと答えると「脚が生えて、どっか行ったっていうの?」と叫んだというのだ。そこでよくよく見てみると、探していたものが足元に落ちていたのだとか。どうやら、感情豊かでユニークな人柄だったようである。  では、兄弟の関係性はどうなのか。お互いについて、時生は「はっきり言ってブラコン」、「世界で一番カッコいい」と評しているのに対し、佑は「弟の無責任、兄の責任感」、「ちゃっかり系なんですよ」と語っていることから、少し温度が違う様子がうかがえる。ただし佑は、時生の芝居を褒められると「『なんだよぉ』とうれしくもなる」とも語っており、心の深いところで認め合っている兄弟なのは確かだろう。  ――二人で組んだ演劇ユニット「ET×2」でも、精力的に活動している柄本兄弟。俳優一家のサラブレッドとして育ち、着実にキャリアを重ねてきた彼らの、さらなる活躍に期待したい。<文/後藤拓也(A4studio)>
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