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確定申告で副業の必要経費はどこまで認められる? YouTuberの場合は…

 今年も確定申告のシーズンがやってきた。ほとんどの会社員は年末調整が済んでいるので「自分には関係ない」と思ってはいないだろうか? しかし、あなたの税金は、実はやり方次第でもっと減るかもしれない。副業でYouTuberをしている場合、どこまで必要経費として税務署は納得するのか税理士に聞いてみた。 会社員の節税マニュアル

経費のOK/NGライン

「確定申告ではどこまで副業の経費にしていいのか?」は、最大の悩みのタネだ。「経費か否か」の判断は、副業の内容や個人の判断によってかなり差がある。税理士の大河内薫氏が解説する。 「ブロガーなら『記事にしちゃえば経費になる』といった説はありますが、それが本当かというと全部は厳しいはずです。例えばディズニーランドに行きたいので先に記事を書いておいて、チケット代や交通費など諸々をすべて経費にするとか。半分は経費くらいならまだわかりますけどね。  あと、今までずっとガジェットブログだったのにいきなりディズニーが出るとか、急なテイスト変更もダメだと思いますよ」  では、流行の副業であるYouTuberはどうだろうか。動画に残しておけば経費にしたという名目が立ちやすいように思えるが。 「例えば釣りの様子を投稿しているYouTuberがいたとして、1回の釣り撮影のために買った道具ならまだしも、ずっとプライベートで使い続けるならダメですよね。逆に、はじめしゃちょーがデカいグミを食べる動画がありますよね? あれは“その場きり”なので認められると思います」(大河内氏) YouTuber

経費になるかどうかは、税務所を納得させる“ストーリー”の有無

 こういった事業用とプライベート用が交ざった費用の比率を家事按分という。ただ、よくわからないのは、その割合をどの程度に設定すればいいのか、だ。例えば家賃や通信費などは正確な比率が出せるものではないと思うが……。 「そこはむしろ、“対人”という感覚で考えたほうがいいですね。極論を言えば、経費とは税務署の人が納得するかどうかです。例えば作業スペースは家の面積の3分の1くらいだから3割は経費にするとか。ほかに衣装やネイルなど、一般的には経費と認められないものでも、じゃあモデルの人ならどうなのか?という話になるので。『これは必要なんだ』と説得できるなら経費にしていいかと。  それができないのなら、万が一税務調査を受けたときに厳しい戦いになるので、計上するにしてもそのつもりでいたほうがいいですね」(同)  つまり、肝心なのは必要性を力説できるだけの“ストーリー”があるかないか、というわけだ。経費を甘めに計上したいのなら、もしものときのために、反論材料は十分に準備しておくべきだろう。 【税理士・大河内 薫氏】 『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』(共著)が好評発売中 <取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/サダ> ※週刊SPA!2/25発売の特集「会社員の節税マニュアル」より
週刊SPA!3/3号(2/25発売)

表紙の人/ 川崎あや

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