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コロナの影響で増えた“リモート面接”のコツと裏技、就活アドバイザーに聞く

リモート面接のデメリットを解消するためには…

面接

対面の面接であれば、相手の声色や表情から“温度感”を読み取ることもできるが…

 リモート面接ならではの「デメリット」もある。たとえば、音声・画像の通信による乱れや、画面越しの会話ということ。これらを乗り越える方法はあるのだろうか? 「通信回線は有線を使う方が良いでしょう。フリーWi-Fiや、マンションの集合型Wi-Fiを使用するときには、接続が集中する時間帯だと他人の影響を受けやすく通信状態が不安定になりがちです。通信環境の悪さによる音声や画像の乱れの要因となります。  さらに、画面越しでは音がスピーカーのある方向からしか聞こえてこないので、対面であれば伝わってくるはずの“温度感”を、相手の声から感じとることが難しくなります。これは面接官にとっても同じ。ですので、自分の声の出し方を工夫したり、表情を豊かにしたりして、しっかりと自分らしさが伝わる工夫をしましょう」  通信環境の整備だけでなく、自分が「画面上で相手からどう見えているか」もまた、事前に確認をするなどしてしっかりと把握しておくことが大切なのだそう。さらに、自分の見え方だけでなく相手のリアクションにも気を配ることが必要だという。 「画面の構成によっては、どうしても大きく映っている人のほうに目線がいってしまいます。たとえ面接官が小さく映っていても、どのような表情をしているのか、その反応を気にしながら面接が進められると良いでしょう」

どうせ上半身しか映らないから…下半身はスウェットでもOK?

 今回の取材にあたって事前に調査してみたところ、「Web面接なので相手から見えるのは上半身だけと思っていたら、突然『立ってください』と言われて焦った」という話も耳にした。たとえ上半身しか映らないリモート面接であっても、やはり上下スーツなどで見えない部分もしっかりと服装を整えるべきなのだろうか? 「これは当然です。『見えなかったら良い』、『これぐらいなら問題ないだろう』という自分なりの解釈といい加減な感覚は、自社の社員となってもお客様の前で気の抜けた行動を平気でとってしまったり、監視していないと失礼なことをしてしまったりする可能性があることを想像させます。何かを隠すようにまったく姿勢が変わらなかったり、腰から上しか動きがない、バストアップから上しか画面に映そうとしないなど、不自然で挙動不審な様子は不思議と画面からも伝わってくるものです。リモート面接といっても“大切な選考”なので、通常の対面での面接と同じ服装と気持ちで臨みましょう」  たとえリモート面接であっても、対面の面接であっても、就職活動や転職活動の面接は「真摯に誠意をもって臨むべき」ことに変わりはない。環境整備と自分の画面上での見え方をしっかりと準備したうえで、通常の対面面接と同様に挑むことが大切だ。<取材・文/松本果歩>
恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。X(旧Twitter):@KA_HO_MA
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