「給付金10万円」のオンライン申請、その難易度は?
「給付金 10万円」が、SNSでも話題の検索ワードになっている。問題は、その給付手段である。これは「自己申告制」で、給付金を受け取る側が能動的に申請しなければならない。だからこそ、外出することなく給付金の申請をする方法が二通り用意されている。ひとつは申請書を郵送する方法、もうひとつはオンラインで申請する方法だ。
現代は「NFC社会」と言っても過言ではない。あらゆるカードにNFC(※かざすだけで周辺機器と通信ができる技術)が搭載されている。
パスポートや住基カード、免許証、そしてマイナンバーカードの内部にあるNFCは、モトローラ社の開発したType B。これはCPU内蔵で高いセキュリティ性を有し、主に公的証明カードのNFCに採用されている。ちなみに日本の交通系ICカードのNFCはType F(FeliCa)だ。
このNFC搭載カードを駆使すれば、自宅にいながら様々な申請を市町村の役場に出すことができる。が、それにはICカードリーダーがなくてはならない。現実問題、このカードリーダーとやらを持っている人は決して多くない。
試しにAmazonで「ICカードリーダー マイナンバーカード」と検索してみる。すると出てきたのは、接触型と非接触型のカードリーダー。マイナンバーカードは裏面にICチップがあるので、NFCを介さない接触型カードリーダーでも問題はない。
しかし、正直に書いてしまえば信頼性が高いとは言い難い製品も少なくない。SONYやサンワサプライの製品ならともかく、聞き慣れないメーカーのおかしな日本語説明文が書かれた製品はその安全性にも疑問符がつく。サクラレビューを判別するプラットフォーム『サクラチェッカー』に通してみたら、案の定危険な製品がいくつかあった。
だからここは、世界の誰しもが知っている巨大メーカーSONYの非接触型カードリーダーを選択しよう。価格は3120円。
高級品ではないが、かといって気軽に出せる金額の買い物でもない。そもそも、PCに外付けのカードリーダーなど頻繁に使うものではない。筆者ですら、確定申告は会場に足を運んで済ませている。計算方式についての質問を職員に直接できるからだ。
銀行のネットバンキングも、ログイン画面に顧客番号とパスワードを入力すればそれで済む。言い換えれば、日本の公的機関にとってのNFCやICチップとは「ハンコの生まれ変わり」である。最後は物理的な印章を求めるという点で、マイナンバーカードはハンコに共通する性質を課せられているのかもしれない。
オンライン申請の場合、いくつか用意しなければならないものがある。そのひとつが、ICカードリーダー。しかしこれが、オンライン申請ならではのスムーズな情報送信を阻害してしまうのではという見方もある。
マイナンバーカードにも内蔵の「NFC」
Amazonで入手可能だが……
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