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『半沢直樹』はなぜやらない?業界人が明かすドラマの再放送裏事情

 新型コロナウイルスの影響を受けて、多くのドラマが撮影中止となり放送も延期に。各局では、予定されていたドラマ枠などで過去のドラマの再放送をオンエアしている。現状としては『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)や『JIN-仁-』『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の再編集版が話題になるなど成功しているように見える一方で、ネット上では「『半沢直樹』シーズン1をやってほしい!」「不祥事を起こした俳優が出演していたドラマはどうなるの?」といったリクエストや疑問の声があちこちで飛び交っている。
逃げるは恥だが役に立つ

画像:火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』公式サイト(TBS)

 そこで業界関係者やスタッフ、脚本家たちに再放送ドラマにまつわるウラ事情について匿名取材を行った。

『半沢直樹』シーズン1はなぜ再放送しない?

半沢直樹

画像:日曜劇場 半沢直樹 公式サイト(TBS)

 現在、最も再放送の待望論が出ているのは『半沢直樹』シーズン1(TBS系)だろう。4月より第2弾となるドラマも放送されることになっていたことからも「なぜ再放送をしない?」という疑問の声が上がっているが……。某キー局のコンテンツ部で勤務するA氏はこう語る。 「再放送をしない理由はTBSの内部でも大々的には明かされておらず、制作スタッフや関係者だけが情報を知っているといった状況のようです。一時期は脚本家の方が再放送についてゴネているというウワサもありましたがそれは全くのデマだったみたいですね。  もともと、4月5日と12日に『半沢直樹 特別総集編』が2週にわたって放送予定でしたし、シーズン2放送開始のめどが立ったタイミングに合わせて、宣伝的に『特別総集編』をオンエアするという流れが濃厚です」  しかし、あれほどのヒット作であれば、2週といわずに3~4週、全話を見たいという声も多いがそれをしない理由はなぜのか? A氏はこう続ける。 「前作から主要キャストがほぼ継続していますしネットにあるような“出演者の不仲説”ではなく、シーズン2を新たな気持ちで見てもらうために、あまり前作の余韻を残したくないというのが本音のなのでは。あとは前作のDVD-BOXの売り上げにも期待しているはずで、実際にシーズン2が決まってからDVDのセールスやレンタルが伸びているとか。再放送する場合は出演者や脚本家に“二次使用料”を払わないといけないので、その辺りの金銭事情もあると思います」  ファンとしては全話分の再放送を期待したいが、テレビ局としても戦略はあるようだ――。

イジメ・貧困・暴力描写はなぜNG?

 また、「同情するなら金をくれ!」のセリフが社会現象を生んだ『家なき子』(日本テレビ系)や芦田愛菜の出世作『Mother』(日本テレビ系)、当時かなりセンセーショナルなドラマだった『人間・失格 ~たとえばぼくが死んだら』『聖者の行進』(TBS系)などの再放送も難しい……と語ったのは制作会社に勤務する40代プロデューサーのB氏だ。 「貧困や虐待、いじめ、障害者差別といったテーマを扱うドラマは、真っ先に再放送候補から外れましたね。もちろん、いずれの作品もそういった問題を扱うことで視聴者に生きる意味や人間関係の大切さを“考えさせる”ためのドラマなのですが……とにかくコンプライアンスが厳しい時代ですから。特に今はコロナ禍で視聴者の方も過剰にピリピリしている。一言でいえば、テレビ局側のクレーム対策ですね。  安達祐実さんは『捨ててよ、安達さん。』(テレビ東京系、金曜午後0時52分~)に主演したり、ファッション雑誌の表紙を飾ったりと再ブレーク中で、彼女の“伝説の始まり”ともいえる『家なき子』を見たい人は多いと思いますし、僕も大好きな作品なので残念ですよね。日本テレビさんは2週連続で『ごくせん2002特別編』を放送しますが、もっと重いテーマの作品で攻めてほしかったです……」
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あの大女優の人気シリーズは再放送不可能?
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