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ドラマ制作マンが語るコロナパニック。撮影休止、キスシーンも自粛?

『半沢直樹』(TBS系、日曜午後9時~)や『ハケンの品格』(日本テレビ系、水曜午後10時~)、『BG ~身辺警護人~』(テレビ朝日系、木曜午後9時~)といった大ヒットドラマの続編やマンガ原作の話題作など、いつにも増して注目を集めていた4月クールの春ドラマ。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、各局で放送されるはずだった多くのドラマが撮影休止などもあり、放送延期となる事態に。  NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』(日曜午後8時~)や朝の連続テレビ小説『エール』(月~金曜午前8時~ほか)も放送延期になっている。現状、放送されるのは『SUITS/スーツ2』(フジ系、月曜午後9時~)や『レンタルなんにもしない人』(テレビ東京系、深夜24時12分~)などの数作に留まっている。  こうした“コロナショック”の状況下で現場スタッフや業界関係者、脚本家たちはどのような苦労を強いられるのか? 本人たちに実情と本音を聞いてみた。

話題の医療ドラマはピンチの連続で……

 ドラマ制作会社で働き、現在はフリーのプロデューサーをするA氏はこう語る。 「20年近くドラマに関わってきて、一番ひどい状況です。東日本大震災のときもトラブルはいくつかありましたが、比べものにならないほど現場は混乱しています。私が関わっているドラマは4話の途中で撮影がストップしていますね。『魔進戦隊キラメイジャー』で「キラメイレッド」を演じている小宮璃央さんのコロナ感染が発覚し、テレビ局員にも感染者が出たあたりで一度バラシ(撮影中止)になりました……」 「話題を集めていた『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジ系、木曜午後10時~)や『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』(NHK、金曜午後10時~)などの医療ドラマは、撮影で病院を使用したりすることが大変だったり、ストーリー自体の改変もしないといけない状況で、私の担当ドラマ以上に厳しい状況にあるみたいです」

日本のドラマ撮影体制に疑問の声

 また、キー局のドラマ部から関連他部署に異動したB氏にも話を聞く。現在、局員の多くがリモートワークなのだそうだ。 「『SUITS/スーツ2』(フジ系、月曜午後9時~)などの一部の作品は、かなり前の段階から撮影していたおかげで放送できているのだと思います。というのも日本のドラマの多くは1話放送時点で、4~5話を撮影・編集できているのがやっとの状況。オンエアと並走する形で撮影を進めていくスタイルなので、今回のような事態(放送延期)に陥ったんですよ。  これは視聴率が悪ければ途中での打ち切り、オンエア中に反響のあるシーンを増やすといったメリットもありますが、多くは俳優さんのスケジュールの問題に尽きる。海外ドラマのように完パケ(全話がそろったうえでの放送)に近い状況でドラマを撮影できるようにすることは以前からの課題だったので、“コロナショック”を機に撮影体制が変わってくれるといいのですが……」 「一つだけ安心したのは、とある若手の人気女優さんが撮影中止になったことで、家での時間を過ごせているということ。スタッフの間で激痩せが心配されていたので、感染にだけ気を付けてゆっくりしてほしいです。『らせんの迷宮 ~DNA科学捜査~』(テレ東京系、金曜午後8時~)と『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』に出演する田中圭さんもめちゃくちゃ多忙だったと思うので少し休んでもらえたら……」
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大人数のシーンとキスシーンはなくなってしまう?
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