入社初日に職場から姿を消した新入社員。会社支給のガラケーにご立腹…
「私にはサラリーマンは合いません」転職回数は数知れず…
「私には、どうもサラリーマンは合わないみたいなんですよね~」
学生時代のアルバイトを含めて100社以上も転職経験があるという森幹夫さん(仮名・40代)。彼は、自分自身が「すぐに辞める新入社員」だったという。
「工業高校電気科を卒業後に勤めた会社は、3か月ももたないで退社しました。その後、2年間は職人として工事現場でかなり頑張りましたよ」(森さん、以下同)
そして、いくつかの会社を転々とし、電気工事の現場代理人として正社員で働き始めた。そこで辞めるまでの経緯について赤裸々に話す。
「内勤勤めは困ることがたくさんありました。今までは、外で動き続ける仕事ばかりでしたので、図面を描いたり、事務仕事をしたり……。僕にとっては苦痛な仕事内容でした」
森さんは、慣れない仕事からよく窓の外を眺めては「自分は何をしているんだろう」と考え、ボーっとしていたという。
「日々、自分のおこなっている業務に対して『向いてないな』と感じていました。なので、時々現場に視察に行くことが楽しかったですね」
仕事がアウトドアからインドアに変わり、とにかく椅子にずーっと座り続けていることを苦痛に感じた森さん。そんな姿勢で仕事にのぞんでいたせいか、やらかしてしまった経験も多々。
「現場への視察は上司と共に行くのですが、退屈すぎて助手席で眠ってしまい、よく足を蹴られて怒られました(笑)」
そんな森さんにとって一番困った仕事が電話対応だったそうで……。
「私は、もともと口が悪いので、お客様と普通に会話していてもクレームになってしまうんですよね。基本的に誰に対しても、半タメ口なのでほぼ不可能でした。相手が官庁のお偉い方のときは、専務から30分以上説教されたこともありました。特に新人研修もありませんでしたので本当に大変だったと記憶しています」
客からわからない言葉が出てきたときは、むしろ客から教えてもらうことにもなり、通常10分の会話が倍以上掛かってしまうこともあったという。
とはいえ、電気工事という職種は嫌いではなく、明るく職場を和ませるヒューマンスキルが備わっていたと自認する森さん。たくさんの同僚や先輩、上司たちに可愛がられていたという。しかし結局は、「自分にはサラリーマンは無理」ということで退職を決意したのだ。
職場に告げると、退職することを引き止められた森さんだが……。当時は若かったし、辞めることを押し通したようだ。その後は、職人として現場に戻ったと苦笑いしながら話すのだった。
――業務内容や社風など、入ってみなければわからないことも多々ある。慣れるまで頑張るのか、それとも早めに見切りをつけるのか。正解は、本人にしかわからない。<取材・文/chimi86>
―[とんでも新入社員録]―
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。 1
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