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入社初日に職場から姿を消した新入社員。会社支給のガラケーにご立腹…

 コロナウイルス感染者がいま再び急増している。新入社員たちは、ようやく6月から出社できたと思いきや、またテレワークに戻るのか……。先行きが見えないなかで不安な日々を過ごしているかもしれない。しかしそれとは無関係に、毎年すぐに辞めてしまう新入社員もいる。退職理由も様々だ。

退職理由は“ガラケー”!? 入社初日に失踪した新入社員

ガラケー

今では珍しくなったガラケー(写真はイメージです。以下同)

「ヘアスタイルが派手、茶髪で夜の接客業をしていると言われても不思議に思わない雰囲気でした」  保険関係の仕事をしている菅野梢さん(仮名・30代)が、入社初日に辞めた新入社員についてこう振り返る。 「第一印象は若いなぁ~でした。朝の朝礼が終わり、彼は研修担当者に職場を案内してもらったりしていて、時折笑い声も聞こえてきたので、楽しんでいると思っていました」(菅野さん、以下同)  その後は会社携帯の説明や今後の研修など、ひと通りの流れを説明。和やかな空気に包まれており、彼が真面目で熱心なことに菅野さんは感心したという。 「私は、彼を横目で見つつ、安心して自分の仕事に集中することができていました」  ランチタイムになり、その日はみんなで食べようと会社の外にあるイタリアンレストランでランチを食べることになったそうだ。この時も、彼は楽しそうに趣味の釣りや登山について熱く語っていたと話す菅野さん。  しかし、ランチタイムが終了した後、事件は起こる。 「臆することなく人の輪に入ることができる性格に『大丈夫だろう』と思っていたのですが。レストランから会社に戻ろうとした時、『忘れ物をした』と彼が言い出したのです。特に気にも留めず、私たちは先に戻りました。しかし、彼は午後になっても会社には戻らず、電話をしても出ない状況でした」  上司も彼に連絡したのだが、やはり繋がらなかった。そして、日を改めようということで話がまとまりかけたところ……突然会社の電話が鳴り響く! 「電話の相手は新入社員からでした。上司が何事かと聞いたところ、彼から返ってきた言葉に衝撃を受けました。『会社携帯がガラケーだったから持ち歩きたくない。それを強要されるのであれば辞めてしまう方がマシだ』と。そういう結論に至ったようです」  さすがに、上司もこんな社員は初めてだと溜息をついていた。 「たかが携帯……それも会社のものなのに、なぜガラケーではいけなかったのかは未だに謎ですね」  彼にとっては「スマホ」と「ガラケー」の違いは重要だったのだろう。
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「私にはサラリーマンは合いません」転職回数は数知れず…
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