悪徳リフォーム業者から家を守る方法。大幅値引きは危ない?
国民生活センターによると、2019年度の訪問販売によるリフォーム工事で7467件、点検商法で5364件の相談がきたといいます。すべての相談が悪徳とは言えませんが、2019年の「オレオレ詐欺」が6697件、「架空請求詐欺」が3546件と考えると、リフォームにまつわるトラブルは、いまだに深刻な問題といっていいのではないでしょうか。
そのようなトラブルに、あなたや家族が巻き込まれないためには、どうすればいいのか? その方法を、『あなたの持ち家が危ない』(アスコム)の著者、一般社団法人木造住宅塗装リフォーム協会理事で、ウィズリフォーム代表の山下隆盛さんに語ってもらいました(以下、山下さんの解説)。
リフォームを手掛けているといってもさまざまなタイプの業者がありますが、専門工事会社に頼むのがよいでしょう。いろいろなリフォームを請け負いますという会社ではなく、外壁・屋根なら、それだけを行っている会社の方がよいです。
いろいろなリフォームを請け負いますというリフォーム営業会社や大手ハウスメーカーは、自社内に職人を抱えていないことがほとんどで、現場レベルでの経験が蓄積・共有されていない点に不安が残ります。実は手抜き工事という言葉をよく聞くのですが、あまり経験がない人がリフォーム工事をすることが問題だと考えます。
なによりも、職人を抱えていないため、自分たちの利益をプラスした状態で、下請け業者に工事を依頼するので、施工内容に比して費用が割高になりがちですし、高くないとしても実際工事をする業者には相場より安く依頼されているわけですから、その分、手抜きも起こりやすいこともあります。また、管理もしっかり行われていないこともあると思います。
工事内容と価格は比例するケースが多いです。専門工事会社でも当然、手掛ける作業の分だけ、コストがかかります。そのため、大幅値引きをするということは、別のところで手を抜いていると考えるのが自然です。
「足場費用は無料なんです」「今、キャンペーン中で、すぐに契約をしたら、大幅に値引きしますよ」というのは常套句なので、気を付けてください。
また、悪徳業者を避けるには、訪問営業の業者はやめた方が無難です。すべてが悪徳とはいいませんが、「今、屋根の無料診断やっていて」といって屋根に上がり、問題ないのに屋根を割ったり、ずらしたり……なんてケースもあるようです。
「近くを通ったのですが、外壁が随分と傷んでいるようですね。このままだと家が崩れますよ」などと危機感をあおってくる業者は、信用しない方がよいでしょう。

リフォームは専門工事会社に頼むのが正解
訪問営業会社や大幅値引き業者は危ない?

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