更新日:2020年08月22日 16:44
エンタメ

元ストリッパーからお笑い芸人へ、障害者の相方と歩む「新喜劇」の夢

コロナで仕事量に変化は?

――コロナで芸人の仕事量に変化はありましたか? 子輝 それが、もっと売れてたら変化をお話できたと思うんですけど……(苦笑)。私のようなレベルの芸人は、まず舞台が基本。自分たちが持っているチケットを買ってもらって、それが収入になるって感じですね。劇場で言うと、渋谷にある「無限大ドーム」です。吉本から1回の公演で3~5枚くらいのチケットを買い、それが捌けないと赤字になります。  1回につき自分目当ての人が2人入ってくれたらやったーって感じですね。相方は私より知り合いが多いのでもう少し呼べているんですけど……。私はぜんぜん売れないですね。だからお弁当屋との両立なんですよ。旦那は私のライブに来てくれたことがありますけど、息子たちは見に来ないですね。まあ、頑張って、っていうスタンスではいてくれてます。
――今後こうなりたいっていう目標はありますか? 子輝 やっぱり、相方とふたりで新喜劇に出たいですね。ずっと憧れだったので。相方が身体障害者なので『バリバラ~障害者情報バラエティー~』(NHK系列)に何度か出演していたんですけど、ふたりで初めて出演しようとオーディションを受けたら落ちてしまって……。健常者の私が足を引っ張ってしまったのかな、って申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。  相方ひとりで出演していたらいけたのかなあ、なんて。ネタ合わせは主にカラオケボックスでしています。階段を使うときなんかは必ず支えていますね。まあ、私はおばさんだし、お互いに持ちつ持たれつの関係ってことで(笑)。  激動の時代と、今まで誰にも話してこなかった過去を語ってくれた子輝さん。つらいことも悲しいことも乗り越えて、あの頃をあっけらかんと語る彼女に私も勇気をもらえたような気がした。「今がいちばん幸せです」と笑う彼女は、とても素敵な女性だった。 〈取材・文/ふじこ〉
’88年生まれの兼業ライター。バラエティ番組やライブ、サブカルイベントに至るまでチェックする大のお笑い好き。お笑い本やサブカル本の書評も手掛ける傍ら、AVライターとしても活動中。ツイッターアカウントは@245pro
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