高血圧を下げる生活習慣。朝食から寝る姿勢までコツがある
アラフォー以上になると、「健康診断したら、血圧が高くてさ~」というのが、飲み屋で定番の話題になったりする。
高血圧とは、診察室で測った場合は140/90mmHg以上、家庭で測った場合は135/85mmHg以上(高血圧治療ガイドライン2019)。
日本人で高血圧の人は、約4000万人もいると推定されている(厚生労働省「e-ヘルスネット」)。
また、高血圧性疾患で治療を受けている人は推計993万7000人もいるというのだ(平成29年「患者調査」厚生労働省)。
最近気がかりなのは、高血圧がコロナ重症化の一因子となると言われていること。日本のコロナ患者2600例のうち、重症者で比率が高い基礎疾患として、糖尿病や肺疾患などと並んで高血圧も見られたのだ(国立国際医療研究センター、COVID-19に関するレジストリ研究中間報告、8月)。
万病のもととなる高血圧は、改善しておきたいものだ。では、高血圧を予防・改善するには何をすればよいのか?
そこで、「ミスター血圧」と呼ばれる、渡辺尚彦医師(聖光ヶ丘病院顧問)に聞いてみた。
渡辺医師は、なんと30年以上前から携帯型の血圧計を24時間装着して、自分の血圧を常に測り続けてきた。血圧を測って記録しているうちに高血圧を改善する習慣がわかってくるそうで、『測るだけ血圧手帳』なるオリジナル手帳も刊行している。
薬に頼らない降圧メソッドを日々研究し提唱している渡部医師。『測るだけ血圧手帳』にもそのメソッドが書かれているが、中でも、すぐに日常生活に取り入れられるものを一部紹介しよう(以下は渡辺尚彦医師の解説)。
●朝食にはフルーツグラノーラ
栄養バランスに優れ、食物繊維もたっぷりのグラノーラは、塩分が一食分0.5g。朝食の塩分を抑えられれば、1日の血圧が上がりにくくなり、1日のトータル塩分量も許容範囲に収めることができる。
●カカオ70%以上の高カカオチョコレート
チョコレートに含まれるエピカテキンは、血管内部の炎症を抑えて血流を改善し血圧を下げることが証明されている。効果的な食べ方は、1日25gを5回に分けて5gずつ食べるのが理想。
●醤油は、「かけない」で「つける」
絶対にやってはいけないことは、①醤油で味付けされた汁を飲む②料理に直接、醤油をかける。大さじ1杯の醤油塩分量は、薄口醤油で2.9g、濃口醤油で2.6gもある。醤油は小皿に入れて、少しつけるぐらいにしよう。
●夕食よりも朝食で減塩
朝の食事で塩分をとりすぎると、1日の平均血圧が高めになるデータがあるので要注意。起床前後にでるホルモンにはナトリウムを体の中にため込む作用があり、塩分をとりすぎると血圧が上昇する。
●冷えたビールの一気飲みは命を縮める
暑い時、血管は拡張して血圧は下がっているが、冷たい飲み物を飲むと末梢血管が収縮し、血圧が上がる。冷たい飲み物の流し込みは、心臓にじかに冷水を浴びせかけているようなもの。狭心症の危険性も大。
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