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白鵬、鶴竜は休みすぎ? 歴代横綱の休場率を調べてみた

昭和時代の横綱は休んだのか

 次に、昭和の横綱たちはどうだったのだろう。まず「巨人・大鵬・卵焼き」とまで言われるほど、その強さで日本中に愛された大鵬の休場率は約15%。また、大鵬のライバルとして活躍した柏戸は約19%で、いずれも白鵬よりわずかに高い。  その他、輪島が約12%で千代の富士が約16%、北の湖はやや低く約11%となっており、平成の重量化時代を除いて、横綱は平均で10%代中盤の休場率であることがわかる。結論するなら、この数値だけを見れば白鵬が休み過ぎだとはいえないということになる。

鶴竜よりも休場率が上の横綱は?

 ただし、ここ数場所は白鵬も連続して休場をしている。また、この休場率が飛び抜けて高い横綱もいる。まずは今場所、白鵬とともに休場している鶴竜は約31%。そして、圧倒的な人気を誇っていた稀勢の里はさらに高く、約53%で横綱としての半分以上を休場しているということになるのだ。  稀勢の里の休場原因といえば「あの一番」が思い出されるだろう。稀勢の里が横綱として最初の場所、初日から12連勝を飾り迎えた13日目。元横綱・日馬富士に寄り倒された際に左腕から大胸筋にかけて大きな怪我を負った。しかし翌日以降、左腕が全く使えないにもかかわらず強行的に出場し、意地の優勝を勝ち取った。しかし、そこから稀勢の里の怪我とそれによる相撲への影響が解消されることはなく、横綱としてはファンの期待に添えない日々が続いた。
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公傷制度の復活は必要か
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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