コロナ禍の冬、エアコンの暖房と換気はどう両立させる?専門家に聞く
新型コロナウイルスは収束するどころか第3波の拡大が懸念される中で、感染症が活発になる冬を迎えた。ウイルス拡大の抑止には低温・低湿度にしないのが大事だというが、換気もまた必要だと言われている。その両立はなかなか難しいようにも思えるが、効率の良い方法があるのだろうか?
空気の専門家であるダイキン工業株式会社の重政周之氏に聞く。
この冬は暖冬とも言われてはいるが、12月に入って冬らしい厳しい寒さが増してきている。自宅で暖房を使っていても、その効果がきちんと発揮できていなければ快適性も低い上に電気代も無駄になる。効率的な暖房の使い方を、重政氏は次のように解説する。
「冬場の朝や、外から帰ってきた場合には、まずエアコンの暖房をつけて部屋をしっかりと暖めてください。壁、床、天井を暖めておくことで、窓開け換気をしても部屋の温度が比較的下がりにくくなり、快適に過ごせます」(重政氏、以下同じ)
エアコンは空気を温めるものとして認識している人も多いかもしれないが、まずは壁や床、天井を温める意識が必要のようだ。
さらに「窓開け後も昼間は窓からの日差しを取り入れ、夜はカーテンを閉めて窓からの冷気を抑えることで暖房効果が高まります」と、カーテンの使い方も重要になるという。
「換気については、室内をしっかり空気が流れる窓を開けていただくことがポイントです。たくさんの窓を開けても、窓の位置によっては効果的な換気につながらない場合もあります」
換気のコツは、部屋の対角線にある窓をあけるところにあるようだ。しかし、夏と冬では窓開け換気の時間に差がある。今夏、同じく重政氏に話を聞いた際は、換気の目安は「1時間に5分から10分程度といわれています。また、1時間に5分の換気を2回するほうが効果が高くなります」とのことだった。しかし、冬場は1時間に5分より短めを2回でいいという。
「冬場は夏場と比べて室内と室外の温度差が大きく、暖かい空気が冷たいところに逃げようとするため、窓を開けると空気が自然に流れやすくなるのです」
暖房効果を下げないようにするには?
効果的な換気で感染予防を
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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