順風だった生活がコロナで一変…昼職とスナックの掛け持ちで家族を養う女性
コロナ禍で加速する「貧困問題」は普通の家庭にも蔓延している。兵庫県在住の加藤聡子さん(仮名・38歳)も、1年前までは普通の専業主婦として、幸せな暮らしを送っていた。
しかし、今は派遣社員とスナックのアルバイトを掛け持ちし、1人息子の子育てに追われる日々。この1年の間に何が起きたのだろうか。
「夫とは32歳のときに、派遣先のWebデザイン会社で知り合いました。当時、夫は30歳で社内でも期待されている人材だったのですが、本当は独立したいという思いがありました。やがて、一緒に飲みに行くなるようになり性格も合うし2人とも早く子供がほしかったという条件が一致して交際に発展。そこからはスムーズに結婚、妊娠と進み私は会社の契約終了とともに子育てに専念することに。一方、彼は息子が生まれてまもなくして会社をやめて独立。念願だったデザイン事務所を起業したのです」
元々、人付き合いが良かったという聡子さんの夫。起業してもすぐに軌道に乗ったという。2年後にはマイホームを購入し、すべてが上手くいく予定だった。しかし、その幸せだったはずの生活は昨年の2月から一変する。
「夫の会社はアパレル会社などからグッズ制作のデザインを主に受注しているのですが、コロナ禍でアパレル業界が不況になったことで仕事が激減したんです。1回目の緊急事態宣言頃には売上が前年同月に比べるとマイナス8割にまで落ち込みました。それまで借りていた大阪の事務所の家賃も払えなくなり、解約して在宅勤務になったのですが、持続化給付金を受給しても社員までの給料までは回らなくなり、一時帰休をとらせることに。幸い、社員は元々フリーランスの方ばかりだったので帰休中も副業にそこまで困らなかったそうです」
息子が生まれて起業した夫
コロナで生活が一変
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東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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