ニュース

50代風俗嬢が明かす「コロナで電車賃すらなく、店にも行けない……」

 新型コロナウイルス感染拡大に伴い、休業要請されている風俗業界。一部店舗は営業を続けているが、働き手の女性たちの収入は激減している。 「10日連続でお茶引き(指名がなく無収入のこと)で、本当に食うに困る生活です……」  そう話す池袋の風俗店で働く立花薫さん(仮名・55歳)。彼女は4月30日発売した「年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-」(扶桑社新書)の登場者の一人で、ずっと性風俗を生業にしている女性だ。

流転の売春生活

100円のハンバーガーと、水の一食だけで、過ごす日もあるという。

 20代の頃にソープランドで働き、月収100万円を超えることもあったという彼女。しかし、年齢を重ねるほど指名が減り、値段も安くなり、収入が減るという風俗特有の負のスパイラルに落ちていく。 「40歳の頃、熟女専門風俗に入店しましたが指名がない日も多く、一日5000円を稼ぐのがやっと。月10万円を稼ぐのもやっという状況で、“昼職”に再度挑戦することも頭をよぎったことがあります。でも、20年以上風俗で生計を立てている女が、働けるとは思えない。いっそ生活保護を受給しようかとも考えましたが、『そこまで堕ちていない』と抵抗感があって、申し込む気になれないんですよ。店と並行して、個人的に3000円で“ウリ”もしています」  めったに指名がかからないためお店の待機所にいても肩身が狭く、ファストフード店に逃げるのだが、指名を待つ間は100円バーガーと無料の水で何時間も粘るのだという。ウリで稼いだ日は、スーパーの総菜コーナーで売られている298円の激安幕の内弁当が“自分へのご褒美”だった。  書籍の中で彼女は、「3店舗をかけ持ちして、さらに週に3度は清掃のバイト。それでも足りなきゃ出会い系でウリもやって、なんとか生活を成り立たせています」と話していたが、コロナで状況はさらに悪化。ご褒美は買えなくなった、と話す。 「国の持続化給付金も風俗は対象外。結局、お店も食うために営業は続けなくていけないので、3密を避けるたにウチのお店では“ブック営業(受付で在籍写真を見せる営業スタイル)”を止めました。当然ながら利用客は激減。1日1人客が付くか付かないか。付いても日給4000円です。電車賃を抜けば3000円……。清掃のバイトも、コロナの影響でお休みです。一人の大人が、これで暮らせますか?」  彼女はホテルで接客した後、明日の電車賃節約のため、「私だけこのまま寝ていってもいい?」と客に頼み込む夜もあるという。 「風俗嬢の中には、『緊急事態宣言終了まで耐えて自粛が終われば、稼げるようになるよ!』と楽観的な人もいるけど、そんな簡単にいくわけがない。みんなしばらくは3密を避け続けると思う。生活保護を頼ろうと思うけど、その申請すら時間がかかるでしょ……。そして受給できるのか……。毎日絶望しながら、稼げないけどお店に出勤するしかありません」  立花さんは今日も、祈るように手を合わせて、“救いの神”が出現するのを待ち続けている。 <取材・文/週刊SPA!取材班>
ほかにも東京で生きる16人の叫びを収録した「年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-」(扶桑社新書)は4月30日発売。これを読んでもあなたは、貧困を自己責任と言いますか?

年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-

この問題を「自己責任論」で片づけてもいいのか――!?
Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事