仕事

なぜ、リラクゼーションスタジオが特定保健指導を?Re.Ra.Ku社長に聞く

江口康二 メディロム

3ヶ月で7キロ痩せる、叱らない「アプリ」

馬渕:「Lav(ラブ)」は、既存の特定保健指導と何が違うのですか。 江口:痩せる効果がしっかりと出せる点です。なにより、使っていて「楽しい」ことです。 馬渕:「痩せること」と「楽しい」は共存しない気がします。 江口:それが、できるのです。「Lav(ラブ)」は生活習慣病でお悩みの方とコーチをマッチングし、体質改善に導くアプリです。ポイントは“叱らないこと”です。「Lav(ラブ)」では、どんなコーチなのか、プロフィールや口コミ評価を見た上で自分のコーチを自由に選ぶことができます。 馬渕:自分で相性のよい相手を選ぶことができるのですね。なぜ、体重を落とすことができるのでしょう。 江口:モチベーションの継続です。体質改善(ダイエット)には人が寄り添い、励ますことがとても重要で、AIに置き換わらない分野だと考えています。事実、結果が出ています。継続するモチベーションが続かなければガイドの意味がありません。 馬渕:どれくらいの人が目標達成することができますか。 江口:完走率92%です。特定保健指導は約3ヶ月間のプログラムで、92%の方が目標を達成できます。「Lav(ラブ)」は途中でやめる人がほとんどいないです。やっぱり、人間のハートフルな対応が必要なのです。「Lav(ラブ)」では3ヶ月で7キロ痩せる結果を出しています。平均で体重は7キロ減、体脂肪は約5%落ちます。無理な運動はメニューにありません。 馬渕:コーチは何を見てガイドしてくれるのですか。 江口:日々の運動量、睡眠の量、食事内容を見てガイドします。きっちり体質改善に導くノウハウを我々は持っています。コーチの品質も一定になるようにしていますし、コーチは出退勤の通勤途中や空き時間を有効に活用して対象者(メタボ)の方に、アプリ上でガイドをします。 馬渕磨理子

対象者(メタボ)の方はゼロ円でできる?

馬渕:コーチ側にもメリットがありますか。 江口:我々のマッチングは、保険者、対象者(メタボ)の方々、セラピストの「三方よし」です。対象者(メタボ)の方は、病院まで健診に行かずに、アプリ内でウェブ面談をし、痩せることができます。コロナ禍のこういう時流に合っています。保険者にとっても、効果が出せますので罰金を払わなくていいわけです。現在、メディロムの特定保健指導を導入している保険者は26組合ですが、今年は導入保険者数の倍増を目指しています。 馬渕:今後、導入する保険者が増えそうです。対象者(メタボ)の方はゼロ円で出来る? 江口:ゼロ円です。特定保健指導の場合は保険者が料金負担をしますので、対象者(メタボ)の方々は無料で受けられます。最近では、大手文具メーカー、製薬会社などの健康保険組合や、自治体(国民健康保険)から特定保健指導を受注しています。 馬渕:企業、自治体と相性が良いのですね。メタボではないですが、私も使いたい…。 江口:最近では、特定保健指導以外に企業の「福利厚生」として使いたいとの意見もあります。スバル様、太陽光発電のリニューアブルジャパン様には、我々のアプリを若年層向けに開放し、社員の皆さんに「福利厚生」として活用していただいています。 馬渕:企業の福利厚生として、メタボ以外の方にもこのアプリを使えるようにすれば、かなり需要が拡大しそうです。
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世界初無充電デバイスの狙い
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経済アナリスト/一般社団法人 日本金融経済研究所・代表理事。(株)フィスコのシニアアナリストとして日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでベンチャー業界のアナリスト業務を担う。著書『5万円からでも始められる 黒字転換2倍株で勝つ投資術』Twitter@marikomabuchi

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