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元TBS女子アナ・伊東楓。絵本作家への転身に安住紳一郎がかけた言葉

西尾由佳理に憧れて女子アナの世界へ

伊東楓 ――話はいったんさかのぼりますが、アナウンサーになろうと思ったきっかけは? 伊東:小学校のころから「アナウンサーって素敵だな、カッコイイな」と思っていました。立教大学に進学を決めたのも、高校時代の担任の先生に「アナウンサーになるなら立教大学がいいよ」と言われてなので。 ――憧れのアナウンサーはいたんですか? 伊東:元・日本テレビの西尾由佳理さんです。『ズームイン!!SUPER』を毎朝見ていて、爽やかで知的でキレイでカッコイイところに憧れて。こんな素敵な女性いるんだぁ~って! ――それからはアナウンサー目指して一直線、という感じだった。 伊東:いやいや。ミスコンに出させてもらったんですけど、表舞台に出ることが向いていないな、誰かと比較されるのってイヤだなって思ってしまって……。そのときに裏方さんの活動のほうに惹かれて一度は「広告代理店に行きたいな」と目標を変えたんですよ。 ――そうなんですね。それでもアナウンサー試験を受験されたのは? 伊東:友人に「絶対アナウンサーは向いてるよ」と言われたからです。周りからは意志の強い女性に見られがちなんですけど、意外と人の意見も取り入れるタイプなんですよ(笑)。小学校から憧れていたのに、受験もしないで可能性を全否定するのは違うなと思い、受けてみようと決めました。

伊集院光からもらった“救いの言葉”

――印象に残っている番組はありますか。 伊東:やっぱり『中居君決めて!』ですかね。似顔絵もそうですけど、台本に書いていない発言がオンエアされたり、自分のはみ出した部分を出せたので。そこを中居さんが面白がってちゃんと振ってくれたのも本当にありがたかったです。 ――伊集院光さんとのラジオ番組『伊集院光とらじおと』のアシスタントも大きかったのでは? 伊東:間違いないですね。伊集院さんはお会いしたときから私の型にはまっていないところを面白がってくれていて。でも、初回の本番中、イイ子にしていたら、「もっと迂闊な発言をしてほしい」とおっしゃってくれて。“していい”ではなくて“してほしい”という言葉に「自分が求められているんだ」とすごく勇気をもらえました。伊集院さんは絵詩集でもまえがきを書いてもらいましたけど、私にとって恩師です。 ――ラジオで共演していた柴田理恵は同郷(富山)ですが、接点はあったんですか? 伊東:柴田さんは、私が富山出身と知って「あんた、どこの出身け?」と言いながらグッと距離を縮めてくれましたね(笑)。帰省したときにおススメの富山のおいしい店を教えてくれたり、退社して絵本作家になることもすごく応援してくれていて。すっかり“東京のお母さん”です(笑)。 ――アナウンサーという仕事で得た収穫があるとすれば? 伊東:“人との出会い”です。アナウンサーになって良かったことは伊集院さんや坂上忍さん、中居さんといった本当に優しい人たちに出会えたことですね。どうやったら恩返しできるだろうと考えると泣きそうになるくらい、心から感謝しています。
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「女子アナに向いていない……」安住アナがくれた金言
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唯一の月

TBSを退職し、絵本作家を目指してドイツに移住することを発表したアナウンサー、伊東楓の初絵詩集
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