カーライフ

巷のEVとトヨタMIRAI。その共通点と相違点

FCVは充電しないEVだ!

 FCVにも電池があるのだが、電気自動車(EV)のように充電の必要がない。燃料として高圧縮した水素(気体)をタンクに充填し、その水素と空気中の酸素を心臓部「FCスタック」で化学反応させることで発電。この電気でモーターを回して走るのがFCVなのだ。何も燃やさないからCO2はゼロ。残るのは化学反応で排出される水のみだ。 オートクラブ

FCスタックは小さな発電所だ!

 FCVに搭載される「FCスタック」は、いわば小さな発電所というべきもの。重量32㎏で体積29Lと極小ながら、ガソリンエンジンなら2Lスポーツエンジン並みの174馬力を生み出す。 オートクラブ

FCスタックは汎用性が高い!

 乗用車の内燃機関は、車種間での部品の流用はあっても、求める性能が違うため、一部を除いて商用車やほかのモビリティには使えなかった。その点FCスタックは小さな発電所なので、大型・小型トラックやトラクター、電車、船などにも転用可能。トヨタは、かねてよりFCスタックをパッケージ化した燃料電池システムを事業者向けに販売しており、この先も転用先は拡大する。用途が広いから改善サイクルも早く、早期の大幅コストダウンも視野に入る。  筆者は、実際に東京都営バスの路線バスとしても活躍するFCバス「SORA」のプロトタイプに試乗したことがある。初代MIRAIの電動モーターとFCスタックを2個ずつ搭載し、10本の水素タンクの総容量は600L。発進停止を繰り返す営業運転だと、これで200㎞走ることができる。
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