更新日:2021年05月04日 10:50
ライフ

浅草地下商店街にあるマニアックなベトナム料理店

他では味わえない見たこともない珍しいメニューばかり

オーセンティック

北部の麺料理、ブンダウマムトム(コース料理の一品。コースは¥5,500~)。ブンは細い米の麺、ダウは豆腐、マムトムは海老を塩漬けにした発酵調味料。「素材名を並べたものが料理名になってるっておもしろい」(ハナコ)。ハーブ好きのハナコさん仕様で、たっぷりのハーブを別添えに。お酒は、ネプモイレモングラスソーダ¥650、ネプカムソーダ¥600

オーセンティック

器に麺と厚揚げ、肉やハーブを載せて、マムトムをかけて混ぜて食べる。マムトムはかなり癖があるので、ベトナム人でも苦手な人がいるそう

 もともとベトナム料理が大好きで、ベトナムにも5~6回は行ったことがある。でも、ここのメニューは他では食べたことのないものばかりで、どれもがとてつもなくおいしい。見たことのない食材も多くて、めちゃくちゃおもしろいなーと。  最初の頃はメニューから普通に頼んでいたけれど、一時期あまりに通い過ぎて全メニューを制覇。すると、「貸し切りにしたら、もっとオオモノや一部の人にしかお出しできないマニアックなものをお出しできますよ」と森泉さんからありがたい申し出が。
オーセンティック

左が森泉麻美子さん、右が中塚雅之さん。麻美子さんは北海道出身で、もともとはフリーの編集&ライター。中塚さんは岡山県出身で、元はフレンチの料理人。42歳で上京し、当時一世を風靡した六本木「ベトナミーズシクロ」で7年間料理長を務めた後、2007年に独立。高円寺に「オーセンティック」をオープン。以後、基本的には夫婦2人でメニューを考え、一緒に作っている

貸し切りコース料理こそがこの店の真骨頂

 早速食いしん坊仲間を集めてお任せコースをお願いすると、土鍋の炊き込みご飯とか、大きな魚一尾丸揚げとか、確かに出てくるものがさらにマニアックでおもしろかった。以来、毎回面子を入れ替えながら、私の知らないベトナム料理の世界を教えてくれたありがたき店。 
オーセンティック

はやとうりのマムテップ炒め(コース料理の一品)。マムテップは北部の調味料で、アミエビで作ったベトナムの発酵調味料。独特のコクと香りがクセになる

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現地よりおいしい春巻
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食と酒と旅をこよなく愛する編集者。雑誌などのメディアやTwitter、Instagramでレシピや美味しいお店を発信中。新刊『ツレヅレハナコの2素材で私つまみ』がKADOKAWAより好評発売中。他にも『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコの薬味づくしおつまみ帖』(PHP研究所)『ツレヅレハナコの南の島へ呑みに行こうよ!』(光文社)、『女ひとり、家を建てる』(河出書房新社)など著書多数。Twitter@turehana instagram@turehana1

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