更新日:2021年04月12日 14:56
ライフ

手巻き寿司感覚で楽しむタコスの名店「ご飯と一緒で何にでも合う」

 食いしん坊編集者・ツレヅレハナコさんのもとには、類は友を呼ぶで、老若男女、有名無名を問わず、胃袋でつながった仲間たちから、旨いもの情報が集まってくる。ハナコさんは、それらを書き留めた秘密の手帳を“閻魔帳”と名づけ、それを片手に東へ、西へ。仲間たち(=諜報員)のおススメの店を訪ねてきたハナコさんが、彼ら彼女らへの感謝の気持ちを込めて、自身が愛するお店の中から、それぞれにぴったりのお店を返礼として紹介するこの企画。『東京ウォーカー』(KADOKAWA)で好評だった連載が『日刊SPA!』にお引っ越しして、今回は第5回目となりました。

ラフだけど本気度は高い。中央線沿線の粉もの専門店

タコスショップ

吉祥寺の北口から徒歩100m。ハモニカ横丁の一角、「パンの田島」と水タバコが吸えるバー「アラジン」の間にある。思わず通り過ぎてしまいそうなほど間口は狭く、看板もないので最初はちょっと入りづらいかも

 今回のお店はコチラ。ラ・クレープリー(西荻窪*現在は三鷹に移転/クレープ)を教えてくれた諜報員003(50代女性/居酒屋女将)にハナコがお返しに教えたい店10は、吉祥寺のタコスショップさん。

吉祥寺のハモニカ横丁にあるわずか2坪の店

タコスショップ

オーナーで接客担当の近藤輝太郎さん(左)と料理担当の星譲さん(右)。オープンしたのは2017年12月。「タコスが大好きなわけでも、メキシコラブなわけでも全然なくて、その時点ではメキシコに行ったこともなければ、メキシコ人の知り合いも一人もいませんでした」と星さん。まずはYouTubeで勉強し、お店を始める前に現地に答え合わせに行ったとか

 タコスといえば、私の中ではパリパリの皮の中に挽き肉とチーズとアボカドがひしめき合ったテックスメックス(懐かしい響きだな~)のイメージしかなかったから、この店に初めて来たときは驚いた。  吉祥寺のハモニカ横丁の一角。わずか2坪の店先には大勢の人が溢れていて、みんなやけに楽しそう。小窓からは、店主の近藤輝太郎さん(以下、輝くん)が鉄板で小さなトルティージャを焼いているのが見える。
タコスショップ

サイズ感が絶妙なトルティージャの生地は1個大体30g。オーダーが入ると専用のプレス機で平らにして鉄板で焼く。「大事なのは蒸らすことです」(近藤さん)。焼きたてより香りがたち、触感ももちっとする。白生地のほか、紫色のトウモロコシで作った黒生地もある

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タコスは手巻き寿司感覚で
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食と酒と旅をこよなく愛する編集者。雑誌などのメディアやTwitter、Instagramでレシピや美味しいお店を発信中。新刊『ツレヅレハナコの2素材で私つまみ』がKADOKAWAより好評発売中。他にも『女ひとりの夜つまみ』(幻冬舎)、『ツレヅレハナコの薬味づくしおつまみ帖』(PHP研究所)『ツレヅレハナコの南の島へ呑みに行こうよ!』(光文社)、『女ひとり、家を建てる』(河出書房新社)など著書多数。Twitter@turehana instagram@turehana1

ツレヅレハナコの旨いもの閻魔帳

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