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馬券を抑える、「差し」と「刺し」…実は使い方を間違っているギャンブル用語

前(の選手や馬)を「刺した」や馬場「適正」がある

差し  刺したとなったら、これはもうただただ物騒である。本当にレース中に選手や馬を刺したのなら事件だ。正しくは「差した」である。さすがにこの誤用の大半は変換ミスなのだろうが、意味があまりにも変わってしまうので注意したいところだ。 適性  これはギャンブル用語というよりも普通に日本語の誤用である。この場合正しいのは「馬場適性」。「正」ではなく「性」を用いらなければならない。「適正」では当てはまることを示してしまうので、例えば競馬で「ダート適正がない」と書いてしまうと「ダートを走ることができない」という意味になってしまう。対して「適性」を使って「ダート適性がない」と書けば、これは向き不向きのことなので「ダートには向いていない」となるわけだ。  向いていなくても能力が高ければ勝つこともありうるため、「適正」という言葉を使ってしまうと「走れないはずじゃなかったのか」と訴えられるかも……まあ、そんなことはないだろうが。競馬を何十年やってるファンも間違えて使っていたりするので少し意識してみるといいかもしれない。  最近人気のゲーム『ウマ娘』のパラメーター名として「バ馬適性」があり、もちろん正しい意味で「適性」が使われている。ウマ娘から競馬に興味を持った人のほうが何年も誤用している競馬ファンより正しく用語を使っているとなればちょっと恥ずかしいので、改めてチェックしてみるといいかもしれない。

誤植や誤用は恥ずかしいという気持ちで文章は書く

 この原稿は筆者として非常に神経を使った。この原稿に誤字脱字があったら、それこそ本末転倒だからである。もちろん過去に書いた記事を落ち着いて見ると私も誤字脱字はやらかしている。ライターとしてプロ意識をもって今後も精進していきたいが、みなさんの場合も気軽にネットで書き込むときに、十分に注意してほしい。  文章は誤った言葉の使い方や誤字があれば、それだけでアタマが悪そうに見えてしまうものなのだ。だからこそ用語の誤用は避けたいところだ。変換ミス系の誤字脱字はなかなか大変ではあるが、誤用なら知れば避けられるので、正しい言葉の使い方には注意してほしい。 <文/佐藤永記>
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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