更新日:2022年03月28日 12:55
仕事

ドンキのPOPを作る専属の職人がいた「研修でドンキ文字を1か月描き続けました」

ドンキの“あのPOP”を作っている職人がいた

ドンキPOP写真1

この独特の文字を見るだけで『ドン・キホーテだ』とわかる。もはやドン・キホーテのPOPを知らぬ者は日本にいないのでは……とすら思うのは筆者だけではあるまい

 全国に428店舗(2022年2月25日現在)を展開する「驚安の殿堂」でおなじみのドン・キホーテ。安い物がズラリと並ぶ店内の特徴としてまず挙げられるのが、カラフルなPOPではないだろうか。あのPOPがあるからこそ、単なるディスカウントストアではなく、テーマパークに来ているかのような高揚感を得られるのだろう。  そんなドン・キホーテの特徴ともいえるPOPを、専属で作成する職人がいることをご存じだろうか。大体の店舗には、POPライターと呼ばれる方が勤めており、その職人たちが店舗内に彩りを加えている。安くてお得なことがディスカウントストアとしての特徴といえるドン・キホーテだが、その縁の下の力持ちとなっているのがPOPライターなのだ。購買意欲を上げるだけでなく、お客さんの心を掴むカラフルな文字とイラストは、一体どのように作られているのだろうか。

現役POPライターが語るドンキPOPの魅力

ドンキPOP2

「ドン・キホーテ ラパーク瑞江店」のPOP職人のお2人。左:作花 彩さん、右:馬場 絹依さん

 そこで今回は「ドン・キホーテ ラパーク瑞江店」に勤務するPOPライターの馬場絹依さんにお話を伺った。商品が売れるも売れぬもPOP次第と言っても過言ではないドン・キホーテ。陳列棚、そしてお店全体に命を吹き込む彼女は、一体どのようにPOP制作を行っているのだろうか。 「もともと文字やイラストを描くことが好きなので、ドンキのPOPを描くことにも興味がありました。あるとき新店舗のオープンでPOPライターの募集があったので、思い切って応募してみたんですがこっぴどくフラれて……。それでも諦め切れなくて、本社に電話しちゃいました。もちろんそれも断られたんですけど(笑)。悔しいから直接店舗に電話していきました。家から近い順に片っ端からかけていったら、かなり遠くなりましたが瑞江店で偶然POPライターを辞める人がいることを知り、面接受けて採用となりました。もう執念ですよね……笑」
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ドンキ書体を書き続ける過酷な研修
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Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント
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