お金

日本の教育現場で“お金の授業”がない理由。「受験科目以外に触れない」という落とし穴

“20年後は一発逆転を狙おう”という人がさらに広がる

ひろゆき:ただ、大河内さんが地道に頑張っても、ネットには「〇〇で人生を一発逆転する」みたいな商材を売る人のほうが多いわけで。影響力を考えたら、長期的にはそっちに勝てない気も……。 大河内:たしかに、20年後は“一発逆転を狙おう”という人がさらに広がっている気もします……。 ひろゆき:でも、日本には大河内さんの価値観が伝わる土壌はあると思うんですよね。昭和の時代には地道に働いて稼ぐという価値観もあったわけですから、その文化は作り直せると思うんですよ。 大河内:日本人は、基本的にマジメですからね。ただ、家でお金のことを教えるのが難しいのも理解できるんです。仮にパチンコ好きな親がいたとして、子供にマネさせたくなかったら「俺はパチンコするけど、お前はするな」と教えるのは無理があるじゃないですか。「じゃあ自分がやめればいい」って話ですが、パチンコも宝くじも続けたら確率的に絶対に負けるのに、仕組みを知ったうえで“娯楽”として続ける人が多いわけで。 ひろゆき:たぶん、「俺の今の環境で1億円を手に入れる方法を教えてくれ。ほかにないから宝くじを買うんだ」という一発逆転タイプの考えなんでしょうね。その考え方は間違いですけど、合法だし「別にいいかな」となる人もいる。

日本もギャンブルや金貸しは国が管理したほうがいい

大河内:でも、国が所得制限をすれば断ち切れますよね? ひろゆき:親が賭け事とかの節制ができないと、子供も節制できない確率が高いから、本人の意思とは無関係に国がマイナンバーに紐づけて所得制限をしたほうが効率はいい気がしますね。麻薬が違法なのは個人でやめられないからで、自制できるなら法律で縛る必要もないわけで。シンガポールのカジノは入場料がかかるから庶民はほとんど行かない。同じように日本もギャンブルや金貸しは国が管理したほうがいい。金融経済教育ですべての子供を変えられないなら国が動いたほうが早いですし。 大河内:システムと現場での啓蒙、その両方が変わるべきですよね。現在の教育でいいわけがない。変えられると信じて僕は「お金の教育」の活動を続けていきます! <取材・文・撮影/杉原光徳(ミドルマン) 渡辺大樹>
’83年生まれ。’17年に独立。YouTube「大河内薫のマネリテ学園」ほかメディア運営多数。8.2万部突破の最新作『貯金すらまともにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!』が発売中
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