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日本だけじゃない「政党カルト汚染」。その背景にあるもの

なぜQAnonら陰謀論者はロシア支持をいち早く表明したのか?

 このようにカルトグループはすでにSNSエコシステムに組み込まれており、SNSプラットフォーム各社の優遇措置とトランプ政権との結びつき、ロシアからの干渉がもたらした多数のアクセスと多額の資金が彼らの成長を加速した。  なぜこれらのグループが、親ロシアであり、今回のウクライナ侵攻でもロシアを支持しているのか、その理由の一端がよくわかるだろう。ウクライナ侵攻と同時に一斉に親ロシア、反ウクライナの発言を行うようになったのは、こういった「仕組み」があるからなのだ。  これはアメリカに限ったことではない。世界各国で起きている。日本の状況については、最近のニュースをご覧いただければわかるだろう。見えないところで世界は変化しており、気がついた時には全く違う光景が広がっていることになりかねない。いや、すでになっていると言った方がいいかもしれない。 <文/一田和樹>
小説家及びサイバーセキュリティの専門家、明治大学サイバーセキュリティ研究所客員研究員。I T 企業の経営を経て、2 0 1 1 年にカナダの永住権を取得。同時に小説家としてデビュー。サイバー犯罪をテーマにした小説とネット世論操作に関する著作や評論を多数発表している。『原発サイバートラップ』(集英社)、『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』(集英社)、『フェイクニュース新しい戦略的戦争兵器』(角川新書)、『新しい世界を生きるためのサイバー社会用語集』(原書房)など著作多数
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ウクライナ侵攻と情報戦

海外研究機関の各種報告から読み解く、現代の情報戦最前線と民主主義の危機とは?

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