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日銀の黒田総裁退任まであと半年。次は誰なら“まだマシ”か/倉山満

黒田退任後、即座に景気回復策をやめる兆候だらけだ

 もはや黒田総裁退任後は、「今の金融緩和による景気回復策をいつやめるか」が争点となりつつある。ここで少しでも経済学がわかる論者は、「ようやく給料が上がり始めている状況で早すぎる金融引き締めなどしたら、再びデフレに戻ってしまう。雨宮さんも中曽さんも、そんなことはできまい」との楽観的な観測を抱く。甘い!  黒田総裁は記者会見で、「2、3年は金融緩和をやめる状況にはない」と経済見通しを示した。そんなことを言わねばならないとは、景気がどうなろうと金融緩和を止める動きがあるということだ。  現に経済紙・誌では「金融政策の正常化」の文字が躍る。また、「トップが代わる時期は政策を修正するチャンスとなる可能性がある」との発言まで聞こえてくる。黒田退任後、即座に景気回復策をやめる可能性は高いし、そういう兆候だらけだ。

岸田文雄首相よ、短命政権で終わっていいのか

 そして、過去の日銀出身の総裁が何をやらかしたか。狂ったような利上げでバブルを潰した三重野康、円高デフレを推進した速水優、早すぎる金融緩和解除を強行した福井俊彦、そして経済大国から日本を叩き落とした白川方明。日銀は前科四犯なのだ。誰が信じられるか。  岸田文雄首相に言いたい。こんな連中の言いなりになって短命政権で終わっていいのか。  決断を!「若田部昌澄総裁」なら、日本を救ってくれる。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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