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コンプラ重視のバラエティ番組で“クズ芸人”が愛され続ける理由

空気階段「鈴木もぐら」の魅力溢れるクズっぷり

空気階段

「空気階段 鈴木もぐら」公式Twitterアカウントより引用

 昨年の夏あたりからクズ芸人がブームである。あるバラエティー番組では、占い師が「クズ芸人ブーム」は、2022年で終わると予言したが、今年に入ってもまだまだクズ芸人はクズ芸人として活躍している。  先日の水曜のダウンタウンに出演した、空気階段の鈴木もぐらのクズっぷりが見事だった。番組では、喫煙所でタバコを吸っている時、居合わせた人が噂話を始めた時、その話につられてどれぐらいの時間そこに居座るかをドッキリ仕掛けで、3人の芸人に対して検証した。いわばその人間の下世話さを測る企画であるが、鈴木もぐらが圧倒的な大差で一番になった。

クズ芸人らしさ全開の行動

 鈴木もぐらは、1時間18分にわたり、仕掛け人の噂話に耳を傾け続け、その間11本のタバコをチェーンスモーキングした。タバコを根元まで吸うと、その火種を使って新しいタバコに火をつけていたので、まさに切れ目のないチェーンスモークである。  鈴木もぐらが釘付けになった噂話は、実にクズ芸人らしい内容だ。その話とは、瀬戸内海に「飲む打つ買う」が全て叶う島があり、その島では、すべてのものがギャンブルの対象になっているという。  鈴木もぐらは、噂話に夢中になっただけでなく、最後は、ついに居ても立っても居られずに、話の主に話しかけ、自分も島に連れてってもらう約束まで取り付けてしまう。ちなみに鈴木もぐらが最も興味をかき立てられた「男の夢」は、「ネプリーグの勝敗にカネをかける」ことであった(笑)。
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離婚しても愛され続けるワケ
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1968年生まれ。構成作家。『電気グルーヴのオールナイトニッポン』をはじめ『ピエール瀧のしょんないTV』などを担当。週刊SPA!にて読者投稿コーナー『バカはサイレンで泣く』、KAMINOGEにて『自己投影観戦記~できれば強くなりたかった~』を連載中。ツイッター @mo_shiina

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