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交渉次第で補償額6万円増も…。突然、交通事故に遭ったライターが語る“事故後対応”の一部始終

スマホで写真を撮って見積りを申請

 保険会社によると、物損に関しては、申請すればだいたい通るそうだ。10年ほど乗っている自転車は、購入時の半額、もしくは修理費用が出るという。10年も前の領収書などもうないので、だいたいの金額でいいという。修理代も、領収書ではなく見積りでよいとのこと。  購入代か修理代か、金額の多いほうを請求するとよさそうだ。損害のあったものに関してはスマホなどで写真を撮って送る必要があるが、私の場合はiPhone自体も損傷していた。もし現物の写真が撮れないのであれば、見積りだけでよいという。このあたりはゆるやかだなという印象だ。 「ネットで検索すると『あなたの事故は本来このくらいの金額請求できます』とうたったサイトがたくさん出てきます。保険会社が提案する通院慰謝料の金額って、裁判所でフルに戦った場合の7~8割であることが多いです 。ですが裁判にかかる日数や労力を考えると、もらう金額が増えたとしてもそれが得かはわかりません」(紙尾弁護士)

提示してきた金額に不満があれば裁判に

賠償金最近は保険に弁護士特約をつけている方が多いので、裁判になる前に弁護士に依頼することもできます。その場合、個人で交渉するよりも、保険会社が慰謝料の提示額をアップしてくれる可能性があります(その場合、多くは裁判所での8~9割)。  保険会社が毎回裁判基準で解決すると、その分、利用者の保険料の負担があがりますから、裁判まではやらなくても解決したいという方に対して、保険会社が少し安めの金額を提示してくるのは、ある意味、一定の合理性はあるんです」  私の事故の場合、支払われる保険料は、休んだ分の休業補償(1日6100円)+自転車やiPhoneなどの修理代+慰謝料ということになりそうだ。ただし、この休業補償は裁判で争った場合の金額だそうで、保険会社からの提示はこれより低く7割程度になるとのこと。保険会社が提示してきた金額に不満がある場合、裁判で争うことになる。
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支払われる保険金額がようやく決定…!
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ライター・編集、少女マンガ研究家。スタッフ全員が何らかの障害を持つ会社「合同会社ブラインドライターズ」代表。著書に著名人の戦争体験をまとめた『わたしたちもみんな子どもだった 戦争が日常だった私たちの体験記』(ハツガサ)などがある

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