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交渉次第で補償額6万円増も…。突然、交通事故に遭ったライターが語る“事故後対応”の一部始終

支払われる保険金額がようやく決定…!

 そして事故から4か月、ようやく事故の保険金額が決まった。  通院は4回、総治療日数は60日。iPhoneと自転車は、購入金額の半額が補償された。問題は休業損害だ。会社勤めなら有休の証明をもらえばその分の補償があるという。しかし個人事業主の場合、認定されるのは通院した日数のみ。会社経営の場合は年俸制なので、休もうが休むまいが給料は変わらないため補償対象外という。 「ただし会社経営者は年俸制とはいえ、中小企業の場合、社長が仕事をしなければ業務が捗らないこともあるでしょう。つまり、社長兼従業員という場合です。そういう場合は交渉が可能です」(紙尾弁護士)

休業損害8万円が14万円にアップ

交通事故 私はフリーランスとしては前年度マイナス決算、会社経営者としての補償はなしということで、休業損害は4日分(×6100円)のみとなった。会社員に比べてフリーランスや会社経営者は圧倒的に不利だ。  これに加えて慰謝料8万円程度を提示されたが、「休業損害が4日のみなのは納得がいかない」と交渉したところ、14万円にアップした。「休業損害がミニマムな分、物損を目一杯出させてもらっている」という。確かに単純な減価償却計算ではなく、10年選手の自転車に2万5000円はよく出してもらっていると思うので、ここは交渉しなかったが、恐らく示談を円滑に進めるための駆け引きなのだろう。  加害者の「誠心誠意」は、過失割合の承諾に反映されたようで、加害者10、私が0となった。そのため、上記の金額は満額支払われる。  今回のケガでは、足首の打撲で1週間ほどは歩くのもツラく、3週間ほど痛みがあった。自転車は廃車になり、iPhoneの画面にはヒビが入った。これでトータルして補償額は約24万円。納得のいく最低ラインの金額で、決して「儲けた」という気分ではない。
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ライター・編集、少女マンガ研究家。スタッフ全員が何らかの障害を持つ会社「合同会社ブラインドライターズ」代表。著書に著名人の戦争体験をまとめた『わたしたちもみんな子どもだった 戦争が日常だった私たちの体験記』(ハツガサ)などがある

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