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<台湾鉄道旅>ローカル線なのに「通勤電車のような混雑」だった平渓線

日本統治時代から変わらぬ姿

平渓線

日本風の木造駅舎で人気の終点・菁桐駅

 2時間ほど十分に滞在した後は、続く望古(ぼうこ)駅、嶺脚(れいきゃく)駅、平渓駅を通過し、終点の菁桐駅に到着
平渓線

菁桐駅構内にある貯炭場跡

 猴硐駅同様、鉱山が近くにあり、ホームの先にある貯炭場跡が当時の名残りを感じさせる。
平渓線

昔の日本のような雰囲気の菁桐駅前の路地

 なお、白い平屋建ての木造駅舎は日本の田舎駅のような造りだが、建物は日本統治時代の1929年の開業当時のまま。ここも十分ほどではないが駅周辺には雰囲気ある老街が広がっており、大勢の人で賑わっている。  菁桐は日本の絵馬に似た「許願筒」というのがあり、叶えたい事を書いて吊るすと願いが叶うとか。現地の土産物には記入用の許願筒が50台湾ドル(約230円)ほどで売られており、1つ購入して健康と商売繁盛と祈願することに。

赤いランタンが幻想的な九份の夜景に感動

平渓線

ランタンに明かりが灯された夕暮れ時の九份

 老街をブラブラした後は、カフェでタピオカミルクティを飲んでゆっくりしていたが、気がつけば午後3時。そこで再び瑞芳に戻り、駅前からバスに乗って九份へ。ランタンに明かりが灯る夕暮れ前後の時間帯が一番美しく、それ目当てなのか車内は平渓線よりもさらに混んでいる。
平渓線

九份は階段が多く、上り下りが大変だ

 九份は斜面に築かれた街で、とにかく階段が多く散策するのも一苦労。ただし、無数の赤いランタンでライトアップされた街並みはどこか幻想的。ジブリ映画『千と千尋の神隠し』のモデルになった場所とも噂されているが、そう言われているのも納得だ。 <TEXT/高島昌俊>
フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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