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受験勉強せずに早大に現役合格。“勉強の代わりに”熱中したものとは

 日本には、東京大学だけでなく、早稲田大学、慶応大学など私学の雄や音楽芸術系の東京芸術大学など様々な難関大学があります。今回は東京大学以外の難関大学出身者に話を伺います。  本日お話を伺うのは、相佐優斗さん。今年3月に早稲田大学社会科学部を卒業し、現在はリザプロ株式会社にて事業統括として活躍されています。
相佐優斗さん

相佐優斗さん

高校一年生から異常な量の勉強を強いられて

 富山県のトップクラスの高校に通っていた相佐さんは、地方には伝わらない受験の方法について知り、衝撃を受けたそうです。今回は、受験に詳しい人しか知らない特別な入試方法について伺っていきます。 「私は、富山県でトップの高校に通っていました。地方の進学校の例に漏れず、一般入試志向で、国公立至上主義の学校でした。一般入試以外の入試方式はありえないと、指定校推薦の掲示も一日以内に剥がされてしまうほどでした」  地方の学校にありがちな「一般入試・国公立至上主義」。地方では、「推薦入試=悪」のような価値観が広まっていることもあります。相佐さんの通う学校も、そのうちのひとつでした。模試の志望校記入欄は、半強制的に「東京大学」を書かされます。  彼の通う学校を象徴する言葉が「ヨーロッパ」。「平日は4時間、土曜は6時間、日曜祝日は8時間勉強しなさい」と、高校一年生から異常な量の勉強を強いられたそうです。  彼はこの状況を振り返って、「無知が招いたものかもしれない」と分析します。いまの受験の本道は、推薦入試に傾いています。大学側も推薦入試の比率を高め、いまや過半数の学生が推薦入試を通って入学します。  ですが、地方には情報が流れてきません。「一般入試・国公立至上主義」という古びた看板をいつまでも大事に掲げ、そればかりを生徒に強います。

勉強が嫌になった高校一年の秋

 大手予備校が一般入試至上主義の立場をとることも、地方への逆風になります。一般入試向けの授業でビジネスをしている予備校は、まるで推薦入試など無いものとして扱います。受験事情に詳しくない消費者には、「この世には一般入試しか道はない」ように見えてしまうのです。  結果として、最新の受験事情が流れてくる都会の情報通だけが、推薦入試を利用します。ここにも、都会と地方の情報格差が表れているのです。 「高校一年生の秋時点で、勉強が嫌になりました。苦手な数学と理科では、いくら勉強しても点が取れません。赤点をとると、先生がチョークを投げてくるんです。厳しい言葉に、半ば体罰めいた指導。諦めるには十分でした」  彼は、早くも高1秋の時点で勉強に挫折しました。代わりに、英語のスピーチコンテスト参加に尽力するようになります。高校からは「受験に関係のないコンテストは、『お遊び』だ」と嫌味を言われたそうです。 【詳しくはこちら】⇒「クラウドEnglish塾長・相佐優斗に聞く『現在の活動の源は?』」はこちらへ
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大学の自由な雰囲気に感動して
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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